大学入学共通テスト 2022年(令和4年) 本試 数学Ⅰ 第2問 [1] 解説

解説

問題文中の図1の△ABCは直角三角形なので、
BCAC=tanθ
だけど、θはちょうど16だから、
BCAC=tan16式A
とかける。

三角比の表を見ると
tan16=0.2867
とあるから、式Aは
BCAC=0.2867
と表せる。

なので、
AC=1
とおくと、
BC=0.2867
となる。(図A)

図A
大学入学共通テスト2022年本試 数学Ⅰ第2問[1] 解説図A

ところが、この図は水平方向と鉛直方向の縮尺が異なっている。

水平方向の縮尺は1100000
鉛直方向の縮尺は125000

なので、
125000×14=1100000
より
鉛直方向の縮尺×14=水平方向の縮尺
である。

よって、図Aを鉛直方向(縦方向)に14倍すると、縦横の縮尺が等しくなって、実際の地形と同じ形になる。(図Bの緑の部分)

図B
大学入学共通テスト2022年本試 数学Ⅰ第2問[1] 解説図B

以上より、実際に地点Aから山頂を見上げる角は 図B中のBACにあたる。

アドバイス

問題文では、図Bの点Bと点B'を区別せずに 両方を「B」と呼んでいる。
問題文中、
図1より前に出てくる「B」は、図Bの点B 図1より後に出てくる「B」は、図Bの点B' にあたる。


ここまで分かると勝ったも同然だ。
まず、tanBACから。
上のアドバイスに書いたように、問題文中にはtanBACとあるけど、混乱しないように。

図C
大学入学共通テスト2022年本試 数学Ⅰ第2問[1] 解説図C

これまでに考えたことから、
AC=1 とおいた場合、
BC=14BC=140.2867=0.071675 となる。

よって、tanBAC
tanBAC=0.0716751=0.071675 と求められる。

ところが、回答欄は
.イウエ
で、小数点以下は3桁だ。

なので、式Bを小数第4位で四捨五入して、答えは
tanBAC0.072
である。

解答ア:0, イ:0, ウ:7, エ:2


さらに、三角比の表を見ると (tan4=0.0699)<(tanBAC0.072)<(tan5=0.0875) となっている。

よって、
4<BAC<5
だから、の回答群のうち

が正しい。

解答オ:2