大学入学共通テスト 2022年(令和4年) 追試 数学ⅠA 第1問 [1] 解説

(1) ア~ウ

問題文にある場合分けの
xc13式A
を考える。

式Aを変形すると
xc+130
より
3x3c+10
となる。

なので、このとき、式①の絶対値の中は0以上だから、式①は
3x3c+1=(33)x1
とかける。

ここまでは問題文に書いてあるので、共通テスト本番では自分で考える必要はない。

②を解いて、

途中式 3x(33)x=1+3c1
3x=3c2
x=3c23
分母を有理化して、
x=3c233
である。

解答ア:3, イ:2


これが①の解になるのは、③が式Aの範囲に含まれるとき。
つまり
3c233c13
のとき。

これをcについて整理すると、

途中式

3cc13+233
(31)c2313

この両辺を31で割るんだけど、
1<3
より
0<31
だから、不等号の向きは変わらない。

よって、
c2313(31)

分母を有理化して、
c(231)(3+1)3(31)(3+1)
より、

③が解になるのは
c5+36
のときである。

解答ウ:2

これを数直線で表すと、図Aのようになる。

図A
大学入学共通テスト2022年追試 数学ⅠA第1問[1] 解説図A

(1) エ~キ

問題文中ふたつめの場合分けの
x<c13式B
は、式Aと不等号が違うだけなので、変形すると
3x3c+1<0
になるはず。

なので、このとき、式①の絶対値の中は負だから、式①は
(3x3c+1)=(33)x1
より
3x+3c1=(33)x1
とかける。

ここまでは問題文に書いてあるので、先ほどと同様に 共通テスト本番では考える必要はない。

④を解くと、

途中式 (33)x+3x=3c1+1
(63)x=3c
x=363c
分母を有理化して、
x=3(6+3)(63)(6+3)c=3(6+3)3311c より
x=6+311c
となる。

解答エ:6, オ:1, カ:1


これが①の解になるのは、⑤が式Bの範囲に含まれるとき。
つまり
6+311c<c13
のとき。

これをcについて整理すると、

途中式

13<c6+311c
113<11c(6+3)c
113<(53)c

この両辺を53で割るんだけど、
3<5
より
0<53
だから、不等号の向きは変わらない。

よって、
113(53)<c

分母を有理化して、
11(5+3)3(53)(5+3)<c
11(5+3)3222<c
より、

⑤が解になるのは
5+36<c
のときである。

解答キ:5

これを数直線で表すと、図Bのようになる。

図B
大学入学共通テスト2022年追試 数学ⅠA第1問[1] 解説図B

(2)

(1)で考えたように、①の方程式の解の候補は③と⑤の2つあるけど、cの値によって解だったり解じゃなかったりする。
それを数直線で表したのが図Aと図Bだった。
ここで、図Aと図Bをひとつの数直線にまとめておく(図C)。

図C
大学入学共通テスト2022年追試 数学ⅠA第1問[1] 解説図C

図Cより、

①の方程式が異なる2つの解をもつ、つまり、③も⑤も解なのは、図Cの赤い部分だけだから、
5+36<c
のときだけ

解答ク:1

①の方程式がただ一つの解をもつ、つまり、③と⑤の片方だけが解なのは、
c=5+36
のときだけ

解答ケ:4

①の方程式が解をもたない、つまり、③も⑤も解じゃないのは、
c<5+36
のときだけ

解答コ:7

であることが分かる。