大学入学共通テスト 2018年(平成30年) 試行調査 数学ⅡB 第2問 [2] 解説
(1) (i)(ii)
(i)
はじめは、定期テストなんかでよく見る軌跡の問題だ。
このタイプの問題を解くときには鉄則があって、
復習
軌跡を求める点を
だった。
復習より、
点
点
より
なので
と表せる。
また、点
とかける。
これに式Aを代入して、点
より
である。
解答ト:1
(ii)
(i)の解説の図A以降の計算をちょっと変えよう。
点
より
なので
と表せる。
また、点
とかけるから、これに式Cを代入して、点
より
となる。
これは、式Bの
なので、式Dのグラフは式Bのグラフを
平行移動したものである。
解答ナ:0
(1) (iii)
(ii)の解説の計算をまたちょっと変える。
点
より
なので
と表せる。
また、点
とかけるから、これに式Eを代入して、点
となる。
以下、式Fのグラフを放物線
二次関数同士の共有点の数なので、判別式にもってゆく方向で考えよう。
の解だ。
この連立方程式から
式Fに
より
とかける。
この式の判別式
なので、
である。
式Gより、
よって、放物線
したがって、選択肢の⓪,②は誤りで、
①
は正しい。
また、式Gより、
なので、
なので、
なので、
となる。
よって、放物線
したがって、選択肢の③は誤りで、
④,⑤
は正しい。
以上より、正しい選択肢は
①,④,⑤
である。
解答ニ:1,4,5
(2)
軌跡からもとの図形を復元する問題。
イメージをつかむために、円周上の点と定点との中点の軌跡をいくつか考えてみよう。
ここでは、おおざっぱなイメージだけ分かればいい。
アドバイス
緑をもとの円として、定点が円の外にあるとき、円周上の点と定点との中点の軌跡は図Bの赤い円のようになる。
また、定点が円の中にあるとき、円周上の点と定点との中点の軌跡は図Cの赤い円のようになる。
図B,図Cを見て気づくのは、
定点,軌跡の円の中心,もとの円の中心は一直線上にある。
定点から見て、もとの円の中心は 軌跡の円の中心の2倍遠くにある。
定点が軌跡の円の内部にあれば、もとの円でも内部にある。
定点が軌跡の円の外部にあれば、もとの円でも外部にある。
定点が軌跡の円の中心なら、もとの円でも中心にある。
もとの円の半径は、軌跡の円の半径の
これを頭に入れて、問題文中の図を見る。
図を見ると、
軌跡の円は半径が
また、図Dの赤い円は
円の内部に定点があり
定点が円の中心
になっている。
以上とアドバイスより、もとの円の
半径は
よって、もとの円の方程式は
となる。
解答ヌ:3
上のアドバイスのうち、使ってない性質がたくさんある。
それを使うと別解がたくさん作れるけど、ここでは省略する。