大学入学共通テスト 2018年(平成30年) 試行調査 数学ⅠA 第2問 [2] 解説
(1)
最初は、単純作業で面倒だけど計算だ。
である。
解答セ:8
次の標準偏差は、復習から始めると
復習
データ
分散
だった。
式Aより、
よって、式Bより、標準偏差は
解答ソ:6
また、相関係数についても復習すると、
復習
データ
だった。
式Cより、
よって、式Dより、相関係数は
である。
解答タ:1
(2)
式Dより、相関係数は、
とかける。
なので、
このとき、式Eは分母が
よって、正しい選択肢は
③
である。
解答チ:3
(3)
次は、相関係数についての正誤問題だ。
散布図についての問題ではないけれど、目に見える形で理解した方がいいので、ここでは散布図を使って復習することにする。
復習
図Aのように点が一直線上に並んでいるとき、横軸の項目と縦軸の項目の相関係数は
左側のグラフのように傾きが正ならば相関係数は
右側のグラフのように負なら相関係数は
相関係数が
この並びが乱れるほど、相関係数は
簡単に相関係数が
この「左右対称または上下対称」は必要十分条件ではないので注意。
つまり、点の分布が左右対称または上下対称でなくても、相関係数が
また、図Cのように点が縦軸や横軸に平行な直線上に並んでいる場合は、(2)で説明したように相関係数は計算できない。
復習を理解したところで、選択肢をひとつずつ確認しよう。
点が2つの場合、散布図は図Dのどれかになる。
(e)のように2つの点が重なる場合を除いて、点は必ず一直線上に分布する。
よって、復習より、
(a)(b)のとき、相関係数は
なので、⓪は正しい。
復習より、傾きが負の直線上に3つの点が並べば、相関係数は
なので、正しい。
復習より、傾きが正の直線上に4つの点が並べば、相関係数は
なので、誤り。
復習より、傾きが負の直線上に50個の点が並べば、相関係数は
このとき、点が重なっていても問題ない。
(すべての点が1か所に重なっている場合を除く)
なので、正しい。
復習より、傾きが正の直線上に50個の点が並べば、相関係数は
このとき、点が重なっていても問題ない。
(すべての点が1か所に重なっている場合を除く)
なので、正しい。
以上より、選択肢のうちで誤っているのは
②
である。
解答ツ:2
(4)
まずテから。
(3)の復習より、相関係数とは、散布図の点が直線っぽく並んでいるかどうかを表す値だ。
なので、正しい選択肢は
④
である。
解答テ:4
最後に、ト。
これは、(3)の選択肢⓪の説明がそのまま解説になる。
なので、正しい選択肢は
③
である。
解答ト:3