大学入学共通テスト 2018年(平成30年) 試行調査 数学ⅠA 第1問 [2] 解説

はじめに

問題中のグラフ表示ソフトを再現してみた。
スライダーで apq の値を変えてみて、イメージをつかんでみよう。

下のグラフ表示ソフトは、InternetExplorerでは動作しません。
← ○ / / △ ┼
y=a(x-p)^2+q
a=
1
p=
-2
q=
-2
1A_1_1_01

(1)

問題文中の図1を見ると、放物線y=f(x)は、x軸とx<0の部分の異なる2点で交わっている。

よって、方程式
f(x)=0
は、異なる二つの負の解をもつから、正しい選択肢は

である。

解答ウ:1

(2)

最初に確認しておくと、
aは、グラフの形 pは、放物線の頂点のx座標 qは、放物線の頂点のy座標 を決めている。

これを頭に入れて、問題を解こう。


不等式f(x)>0の解がすべての実数であるのは、図Aのようなグラフのどちらかであるとき。

図A
大学入学共通テスト2018年試行調査 数学ⅠA第1問[2] 解説図A

問題文中の図1の状態から
aの値だけを変化させた場合、頂点の位置は変わらない。なので、図Aのグラフにはならない pの値だけを変化させた場合、放物線はx軸方向に平行移動する。なので、図Aのグラフにはならない qの値だけを変化させた場合、放物線はy軸方向に平行移動する。なので、図Aの左側のグラフが作れる ことが分かる。

よって、正しい選択肢は

である。

解答エ:3


また、不等式f(x)>0の解がないのは、図Bのようなグラフのどれかであるとき。

図B
大学入学共通テスト2018年試行調査 数学ⅠA第1問[2] 解説図B

問題文中の図1の状態から
aの値だけを変化させた場合、頂点の位置は変わらずに、放物線が上に凸になったり下に凸になったり直線y=qになったりする。なので、図Bの真ん中や右のグラフが作れる pの値だけを変化させた場合、放物線はx軸方向に平行移動する。なので、図Bのグラフにはならない qの値だけを変化させた場合、放物線はy軸方向に平行移動する。なので、図Bのグラフにはならない ことが分かる。

よって、正しい選択肢は

である。

解答オ:1