大学入学共通テスト 2018年(平成30年) 試行調査 数学ⅡB 第2問 [1] 解説
はじめに
まず、情報を整理する。
食品A
食品A | 食品B | |
---|---|---|
重さ | ||
エネルギー | ||
脂質 |
(1) (i),(ii)
(i)
太郎さんはエネルギーの合計を
つまり、表Aより
にしたい。
解答ア:0
また、脂質は合計
つまり、表Aより
にしたい。
解答イ:2
(ii)
①,②の式のままだと計算しにくいから、簡単にしておこう。
①の両辺を
②の両辺を
とする。
選択肢を①',②'に代入して、成り立つかどうか確認してゆこう。
なので、条件①を満たす。
よって、選択肢⓪は誤り。
なので、条件①を満たす。
②'の左辺に代入すると
なので、条件②は満たさない。
よって、選択肢①は正しい。
なので、条件①を満たす。
よって、選択肢②は誤り。
なので、条件①を満たす。
②'の左辺に代入すると
なので、条件②を満たす。
よって、選択肢③は正しい。
以上より、正しい選択肢は
①,③
である。
解答ウ:1, エ:3 (順不同)
(1) (iii)
数学らしい問題になった。
まず、
である。
次に条件①,②だけど、
①'はさらに
より
と変形できるから、条件①は図Bの緑の斜線部分(境界を含む)。
②'は
なので、条件②'は青い斜線の部分(境界を含む)。
よって、両方の条件を満たすのは、図Bのオレンジの部分(境界を含む)だ。
食べる量を
とかける。
この
よく見るお約束の問題だ。
なので、お約束通りの解き方をしよう。
, が実数のとき
式Bは
より
と変形できる。
よって、
式B'の直線と図Bのオレンジの部分が共有点をもち
式B'の直線の
図Bの緑の直線の傾きは、式B'のグラフの傾きより大きい。
青い直線の傾きは、式B'のグラフの傾きより小さい。
なので、式B'の
ということで、緑の線と青い線の式の連立方程式
を解いて、紫の点の座標を求める。
式Cの両辺を
より
である。
これを式Dに代入すると、
となる。
よって、紫の点の座標は
なので、
であることが分かる。
解答ク:9, ケ:4, コ:7, サ:2
また、このときの食品の量
とかけるから、
より
である。
解答オ:5, カ:7, キ:5
, が整数のとき
図Cの紫の直線の
だけど、今回は
今回も
式B'の直線は図のオレンジの部分と共有点をもつ
から、求める式B'の直線は、図Cの紫の直線を 切片が整数になるように下に平行移動したもの。
よって、式B'の候補は
が考えられる。
このときの
は
なので、式Bに
を代入して、
より
であることが分かる。
解答シ:5, ス:0, セ:0
答えとなる
よって、答えは
というわけで、赤い線分の右端、つまり図Dの青い点の座標
青い線と式B''の連立方程式を解く。
今回は、赤い線分の上の点は
式B''に青い線の式を代入して、
より
となる。
以上より、図Dの
緑の点の
の4通りあることが分かる。
解答ソ:4
(2)
(1)の(iii)と同じように解こう。
(1)と同様に、食品Aの袋数を
花子さんは、食品Aと食品Bを合計
表Aより、この条件は
より
とかける。
また、エネルギーは
である。
なので、この2つの条件を満たすのは、図Eのオレンジの部分(境界を含む)だ。
このとき、脂質を
より
とかける。
(1)の(iii)と同様に、式G'の直線が
図Eのオレンジの部分と共有点をもつ
式G'の傾きは 図Eの青と緑 両方の線の傾きより小さい(垂直に近い)。
なので、式G'とオレンジの部分が共有点をもつ限界は紫の線で、紫の点を通るとき。
紫の点の
を解いて、
より
である。
このとき、
となり、ちょうど
なので、求める食品A,Bの袋数は、
Aが3袋 | |
Bが3袋 |
である。
解答タ:3, チ:3
また、このときの脂質は、
である。
解答ツ:1, テ:8