大学入学共通テスト 2024年(令和6年) 本試 数学Ⅰ 第3問 [2] 解説

(1)

開始時刻から1秒後には、図形は図Aのようになっている。

図A
大学入学共通テスト2024年本試 数学ⅠA第2問[1] 解説図A

図Aを見ると、△PBQ(赤い部分)の面積は、
PBQ=台形OABCオレンジ
になっている。

ここで、

台形OABC=12×(BC+OA)×OC=12(4+6)6=30

=12×AP×青い線=12(61)6=15

=12×OP×OQ=121(62)=2

オレンジ=12×BC×CQ=1242=4

なので、△PBQの面積をSとすると、
S=301524=9 である。

解答ケ:9

別解

数Ⅱの知識を使うし、別におすすめでもないんだけど、△PBQの面積Sは次のようにしても求められる。

図Bのように、点Qを通りx軸と平行な直線を引き、BPとの交点をRとする。

図B
大学入学共通テスト2024年本試 数学ⅠA第2問[1] 解説図B

図Bより
S=+
である。

ここで、
=12×QR×青い線 =12×QR×緑の線 なので、
S=12×QR×青い線+12×QR×緑の線=12×QR×(青い線+緑の線) とかける。

いま、
青い線+緑の線=OC
だから、これはさらに
S=12×QR×OC=12×QR×6=3QR と表せる。


というわけで、QR、つまり点Rx座標を求める。

OAQRCBなので、
PR:BR=OQ:CQ=4:2=1:2 だ。

なので、図Bのように、点RPB
2:1
に内分する点だから、そのx座標は
1×Px座標+2×Bx座標2+1
より
11+243=3
なので、QR3である。

さらにこの部分の別解

直線BPの式を使って点Rx座標を求めると、次のようになる。

直線BPは 点B(4,6),点P(1,0)を通るので、傾きは
6041=2
だ。

傾き2の直線が(1,0)を通るから、直線BPの式は
y0=2(x1)
より
y=2x2
とかける。

Rは この直線の上にあって y座標が点Qと同じ4なので、そのx座標は
2x2=4
より
x=3
だから、QR3である。

この
QR=3
を式Aに代入すると、
S=33=9 が求められる。

解答ケ:9

(2)以降もこの方法で解けるけど、長くなるので省略する。

(2)

開始時刻から3秒間について考える。
図Aの12t2tに変えると、開始してからt秒後の図ができる(図C)。

図C
大学入学共通テスト2024年本試 数学ⅠA第2問[1] 解説図C

図Cで(1)と同じように考えると、

台形OABC=30

=12×AP×青い線=12(6t)6=183t

=12×OP×OQ=12t(62t)=3tt2

オレンジ=12×BC×CQ=1242t=4t

なので、△PBQの面積をSとすると、
S=30(183t)(3tt2)4t=t24t+12 と表せる。


式Bのグラフは下に凸の放物線で、頂点のt座標は

復習

二次関数
y=ax2+bx+c
の頂点のx座標は
b2a

より
(4)21=2
となる。

いま、tの範囲は
0t3
なので、緑の部分を定義域として、式Bのグラフは図Dのようになる。

図D
大学入学共通テスト2024年本試 数学ⅠA第2問[1] 解説図D

図Dより、面積S

最小になるのは紫の点で、
t=2
のとき。

最小値は、式Bにt=2を代入して、
2242+12=8
である。

解答コ:8

最大になるのは赤い点で、
t=0
のとき。

最大値は、式Bにt=0を代入して、
12
である。

解答サ:1, シ:2

(3)

開始時刻から3秒間の最大値・最小値は(2)で求めたので、次に
3秒後~終了時刻
について考えよう。

終了時刻は
Pが点Aに到達する Qが再び点Cに戻る ときなので、開始時刻から
6秒後
である。

なので、ここでは、経過時間をtとして、
3t6
のときを考える(図E)。

図E
大学入学共通テスト2024年本試 数学ⅠA第2問[1] 解説図E

Pは開始してから3秒後に点Oに到達し、そこで折り返すので、
Pが点Oを出発してからの時間はt3 である。

さらに、点Pは1秒間に2動くから、OQ
2(t3) となる。

これを使って 図Eで(2)と同様の作業をすると、


台形OABC,青い三角形の面積は(2)と同じで、
台形OABC=30 =183t

=12×OP×OQ=12t2(t3)=t23t

オレンジ=12×BC×CQ=124{62(t3)}=244t

なので、△PBQの面積をSとすると、
S=30(183t)(t23t)(244t)=t2+10t12 と表せる。


以上より、面積Sの式は、式Bと式Cから
S={t24t+12(0t3)t2+10t12(3t6) であることが分かった。

式Cのグラフは上に凸の放物線で、頂点のt座標は
102(1)=5
になる。

よって、図Dに式Cのグラフを紫の線で書き加えると、図Fができる。

で考えたように、t=1のときのS9だった。
式Bの放物線の軸はt=2だから、
軸から左に1t=1のときにS=9なら、
軸から右に1t=3のときもS=9
だ。

なので、式Bのグラフと式Cのグラフが変わる点のS座標は、計算しなくても
9
だと分かる。

また、緑の部分は定義域の0t6だ。

図F
大学入学共通テスト2024年本試 数学ⅠA第2問[1] 解説図F

図Fより、0t6の範囲で 面積S

最小になるのは紫の点で、最小値はで求めた
8

解答ス:8

最大になるのは図Fの赤い点で、
t=5
のとき。

最大値は、式Cにt=5を代入して、
52+10512=13

解答セ:1, ソ:3

である。

(4)

図FにS=10の線を書き加えると、図Gのようになる。

図G
大学入学共通テスト2024年本試 数学ⅠA第2問[1] 解説図G

ここでは面積S10以下である時間を問われているので、求めるのは図Gの黄色い範囲の幅にあたる。
それを求めるために、図Gの赤い点とオレンジの点のt座標を計算する。


赤い点のt座標は、式BにS=10を代入した
t24t+12=10式D
を解けば求められる。

式Dより、
t24t+2=0

これに解の公式を使うと

途中式 t=4±(4)241221=4±2422 より
t=2±2
となる。

この2つの解は
22<2+2
なので、
t=22が図Gの赤い点 t=2+2が図Gの青い点 t座標であることが分かる。

オレンジの点のt座標は、式CにS=10を代入した
t2+10t12=10式E
を解けば求められる。

式Eより、
t210t+22=0

これに解の公式を使うと

途中式 t=10±(10)2412221=10±(25)24222=10±252222 より
t=5±3
となる。

この2つの解は
53<5+3
なので、
t=53が図Gのオレンジの点 t=5+3が図Gの紫の点 t座標であることが分かる。

以上より、面積が10以下となる時間は、
黄色の範囲=オレンジの点のt座標赤い点のt座標=(53)(22)=33+2 と求められる。

解答タ:3, チ:3, ツ:2