大学入学共通テスト 2021年(令和3年) 追試 数学ⅠA 第2問 [1] 解説

(1)

1皿あたりの価格をxとして、売り上げ数を
アイウx
と表すので、
売り上げ数=アイウx
とかける。

これに、問題文中の表の値のどれかを代入するとアイウが求められる。
ここでは

x=200
売り上げ数=200

を使うことにすると、式①は
アイウ200=200
より
アイウ=400
となる。

解答ア:4, イ:0, ウ:0

(2)

話がちょっと複雑になってきたので、二人の会話と条件1~条件3をまとめてみた。

大学入学共通テスト2021年追試 数学ⅠA第2問[1] 解説図A

この図の利益をyにして、①に式①を代入して整理すると、
y=x(400x){6000+160(400x)}

途中式 y=400xx26000160400+160x
y=x2+560x1000(6+164)
y=x2+560x10002(3+84)
y=x2+560x1000235
y=x2+560x100007
となる。

解答エ:5, オ:6, カ:0, キ:7

(3)

利益が最大になる場合を求めるので、式②のyの最大を考えればよい。

式②のグラフは上に凸の放物線で、頂点のx座標は

復習

放物線
y=ax2+bx+c
の軸(頂点のx座標)は
x=b2a
とかける。

より、
x=5602×(1)
x=280
となる。

xは1皿当たりの価格なので、これがクケコだ。

解答ク:2, ケ:8, コ:0

このときの利益yは、式②にクケコを代入して、
y=2802+560280100007

途中式 y=2802+22802100007
y=2802(1+2)100007
y=2802100007
y=1022828100007
y=1007(428100)
y=100712
y=8400
である。

解答サ:8, シ:4, ス:0, セ:0

(4)

利益y7500円以上にしたいので、式②より、不等式
7500≦=x2+560x100007
ができる。

これを整理して、
x2+560x775000
x2560x+775000式A
とかける。


桁数が大きいので面倒な感じだけど、気づいてみると、式Aの
56010の倍数 77500102の倍数 だ。
なので、式Aの左辺はきっと
(x10α)(x10β)式B
の形に因数分解できる。

式Bを展開すると
x210(α+β)+100αβ
なので、式Aと見比べて、

α+β=56式C
αβ=775式D

になるようなαβを見つければよいことが分かる。

あとは、計算だ。
77525の倍数なので、α=25くらいからやってみよう。
式Cより、α=25のとき、
β=5625
β=31
これを式Dに代入すると、
2531=775
となって、いきなりうっかり答えを見つけてしまった。

以上より、式Aは
(x250)(x310)0
と因数分解できるから、
250x310
だ。

なので、条件を満たす最も安い価格は
250
である。

解答ソ:2, タ:5, チ:0

別解

ちょっと強引かもだけど、解の公式を使うと次のようになる。

x=560±5602417750012

途中式 x=560±(7810)2221027752
x=560±210(74)27752
x=280±10784775
x=280±109
x=280±30
なので、式Aは
28030x280+30
より
250x310
となる。

よって、条件を満たす最も安い価格は
250
である。

解答ソ:2, タ:5, チ:0

アドバイス

このサイトのあちこちに書いたけど、

公式

二次方程式のxの係数が偶数で
ax2+2bx+c=0
のとき、解x
x=b±b2aca
とかける

ってのもあるけど、使わないことをお勧めする。
この公式に頼ってしまうと、因数分解するのがおろそかになりがちだから。
上の途中式を見てもらうと分かるように、基本は因数分解だ