大学入試センター試験 2020年(令和2年) 本試 数学ⅠA 第4問 解説

(1)

問題文中の
100xx=236.3˙6˙2.3˙6˙
を計算すると、
99x=234
より
x=23499
x=2611
となる。

解答ア:2, イ:6, ウ:1, エ:1

(2) オ~ク

オカキクについては(1)がヒントになっている。
(1)と同じように計算しよう。

問題文中の
49yy=2ab.a˙b˙(7)2.a˙b˙(7)
より
48y=2ab(7)2(7)
y=2ab(7)2(7)48式B
とかける。

オカキクの式を見ると、(7)の表示がないので、10進法だ。
なので、式Bの分子を10進法で表す。

2ab(7)=272+a(7)71+b(7)70式C
だけど、
a(7)=a(10)
b(7)=b(10)
なので、式Cは
2ab(7)=272+a71+b70
        =249+7×a+b式C'
となる。

アドバイス

進法の変換については、ここでは説明しない。
解説はこのページを参照。

よって、式Bの分子は
2ab(7)2(7)=249+7×a+b2
              =96+7×a+b
なので、式Bは
y=96+7×a+b48式B'
と表せる。

解答オ:9, カ:6, キ:4, ク:8

ここで、
7a+b=A式D
とおくと、式B'は
y=96+A48式E
とかける。

(2) ケ~タ 解法1

(i)

まず、式Dの
A
がどんな数か考えよう。

ab0以上6以下の自然数なので、7a+b=Aは自然数。

また、
0a60b6
なので、
70+07a+b76+6
より
0A48式F
である。

さらに、a=bのときを考えると、A
A=7a+a
A=8a
になるけど、問題文よりabなので、これは不適。
当然、式Fの両端の048も不適だ。

よって、Aは、
1A47の自然数で、8の倍数を含まない式G
ことが分かる。


いま求めなきゃいけないのは、約分すると奇数4になるyだ。
なので、式Eの右辺の分母を4にしよう。

式Eの右辺の分母分子を12で割って、
y=8+A124

この分子が奇数なので、
8+A12=奇数
より
A12=奇数8
A=12(奇数8)
奇数-偶数は奇数なので、
A=12×奇数
となるから、A12の奇数倍になる場合を見つければよい。

式Gより、
1A47
なので、この範囲に含まれる12の倍数は
122436
の3つ。
このうち、2412の偶数倍だし、8の倍数でもあるので不適。
よって、求める場合は
A=1236
だ。

これを式Eに代入して、
y=96+124896+3648
より、求めるy
y=94114
である。

解答ケ:9, コ:1, サ:1


上の計算より、y=114になるのはA=36のとき。
よって、式Dより
7a+b=36
のとき。

解答シ:3, ス:6


このときのabを求める。

今までの計算を振り返ってみると、7×a+bは、式C'の赤い部分だ。
これは、式C'の左辺の
ab(7)
の部分にあたる。

つまり、
7a+b=ab(7)
とかけるから、7a+b=36のときのabは、367進法で表したときの上から1桁目と2桁目だ。

というわけで、367進法で表そう。

367で割って、
36÷7=51
より、
36=51(7)
となる。

アドバイス

進法の変換については、ここでは説明しない。
解説はこのページを参照。

よって、y=114のとき、
{a=5b=1
である。

解答セ:5, ソ:1


(ii)

まず、y2を求めよう。

式Eの両辺から2を引いて、
y2=96+A482
より
y2=96+A489648
y2=A48
とかける。

この右辺を約分して、分子が1になる場合を探す。
つまり、A48の約数になるときを探せばよい。

48
48=243
と素因数分解できるので、約数は
2030=1
2130=2
2230=4
2330=8×
2430=16×
2031=3
2131=6
2231=12
2331=24×
2431=48×
10個ある。

このうち、式Gの1A47に含まれない48は不適。(×部分)
また、A8の倍数ではないので、81624も不適。(×部分)

以上より、y2が、分子が1,分母が2以上の整数に約分できるのは、A
1243612
のときの6個である。

解答タ:6

(2) ケ~タ 解法2

頭を使わずに手を使う方法もある。

式Dより
7a+b=A
で、
ab0以上6以下の自然数 かつ ab
なので、すべてのAを求めると表Aができる。

表A
a
0123456
b07 14 21 28 35 42
1115 22 2936 43
22 923 30 37 44
33 10 1731 38 45
44 11 18 2539 46
5 512 19 26 3347
66 13 20 27 34 41

(i)

いま求めなきゃいけないのは、yを約分すると、分子が奇数で分母が4になるもの。
なので、式Eの右辺の分母を4にしよう。

式Eの右辺の分母分子を12で割って、
y=8+A124

この分子が奇数なので、
8+A12=奇数
より
A12=奇数8
A=12(奇数8)
奇数-偶数は奇数なので、
A=12×奇数
となるから、A12の奇数倍になる場合を見つければよい。

表Aより、A12の奇数倍になるのは、緑の部分の2つで、
A=1236
だ。

これを式Eに代入して、
y=96+124896+3648
より、求めるy
y=94114
である。

解答ケ:9, コ:1, サ:1


上の計算より、y=114になるのはA=36のとき。
よって、式Dより
7a+b=36
のとき。

解答シ:3, ス:6


このときのabは、表Aより、
{a=5b=1
である。

解答セ:5, ソ:1


(ii)

また、y2は、式Eの両辺から2を引いて、
y2=96+A482
より
y2=96+A489648
y2=A48
とかける。

この右辺を約分して、分子が1になる場合を探す。
つまり、A48の約数になるときを探せばよい。

48
48=243
と素因数分解できるので、約数は
2030=1
2130=2
2230=4
2330=8
2430=16
2031=3
2131=6
2231=12
2331=24
2431=48
10個ある。

このうち、表Aに含まれるのは、赤文字の6個。
よって、求めるy
6個
ある。

解答タ:6