大学入試センター試験 2019年(平成31年) 本試 数学ⅠA 第2問 [1] 解説

ア~キ

まずcosBACから。
3つの辺が分かっていて、cosを問われているので、余弦定理だ。

図A
大学入試センター試験2019年本試 数学ⅠAB第2問[1] 解説図A

図Aの三角形に余弦定理を使って、
BC2=AB2+AC22ABACcosBAC
より
42=32+22232cosBAC
cosBAC=32+2242232
cosBAC=3232
cosBAC=14
となる。

解答ア:-, イ:1, ウ:4

cosBAC<0 なので、BACは鈍角である。

解答エ:2

さらに、
sin2BAC+cos2BAC=1
より、
sin2BAC+(14)2=1
sin2BAC=1(14)2
sin2BAC=42142
sin2BAC=1542
0<sinBACなので、
sinBAC=154
である。

解答オ:1, カ:5, キ:4

ク~セ

ACの垂直二等分線をDEとすると、図Bができる。

図B
大学入試センター試験2019年本試 数学ⅠAB第2問[1] 解説図B

ここで、BAC(図Bの青い角)とCAD(赤い角)をたすと180だから、
sinCAD=sinBAC cosCAD=cosBAC より、
sinCAD=154式A cosCAD=14式B である。

解答ク:1, ケ:4

図Bの緑の三角形はAED=90の直角三角形なので、
cosCAD=AEAD式C
とかける。
EACの中点なので、AE=1 式Bより、cosCAD=14 なので、式Cは
14=1AD
AD=4
となる。

解答コ:4


最後の△DBCの面積は、何通りか解き方が考えられる。
以下に3通り載せておいた。あまり回り道な解法は省略した。

解法1

図C
大学入試センター試験2019年本試 数学ⅠAB第2問[1] 解説図C

DBCを、オレンジの部分と黄色い部分に分けて考えよう。

オレンジの部分の面積をS1とすると、
S1=12ABACsinBAC
黄色い部分の面積をS2とすると、
S2=12ADACsinCAD
なので、求める三角形の面積S
S=12ABACsinBAC+12ADACsinCAD式D
とかける。

オカと式Aより、
sinBAC=sinCAD=154
AB=3 AC=2 より、AD=4 なので、式Dは
S=1232154+1242154
S=122154(3+4)
S=7154
となる。

解答サ:7, シ:1, ス:5, セ:4

解法2

以下のような解き方も出来る。実は解法1とやっていることは同じだけれど。

図D
大学入試センター試験2019年本試 数学ⅠAB第2問[1] 解説図D

DBCを、BDを底辺とし、高さを求めることで面積を求めよう。
Cから辺BDに垂線をおろし、その足を点Fとすると、△DBCの高さはCFである。
これを求める。

図Dの緑の三角形はAFC=90の直角三角形なので、
sinCAF=CFAC式E
とかける。

式Aより、
sinCAD=154
なので、式Eは
154=CF2
両辺を2倍して、
CF=152
となる。

DBCの面積をSとすると、
S=12底辺高さ
S=12BDCF
より、
S=127152
S=7154
となる。

解答サ:7, シ:1, ス:5, セ:4

解法3

ヘロンの公式を使う方法もある。

図E
大学入試センター試験2019年本試 数学ⅠAB第2問[1] 解説図E

図E中の緑の三角形と青い三角形は合同なので、
CD=4
である。

三辺の長さが分かったので、
s=DB+BC+CD2=7+4+42=152 とすると、ヘロンの公式より、△DBCの面積S
S=s(sDB)(sBC)(sCD)
なので、
S=152(1527)(1524)(1524)

途中式 S=152(152142)(15282)2=152127222=157224=72215
S=7154
となる。

解答サ:7, シ:1, ス:5, セ:4