大学入試センター試験 2019年(平成31年) 本試 数学ⅠA 第1問 [1] 解説
解説
$9a^{2}-6a+1$
を因数分解すると、
$9a^{2}-6a+1=(3a-1)^{2}$
である。
解答ア:3, イ:1
先に進む前に、少し復習をしておこう。
まず平方根の性質について。
復習
$\sqrt{\alpha^{2}}=\left|\alpha\right|$
だった。
上の復習より、$A$は、
$A=\sqrt{(3a-1)^{2}}+\left|a+2\right|$
$A$$=\left|3a-1\right|+\left|a+2\right|$式A
と変形できる。
今から式Aの絶対値をはずしたいんだけど、まず復習から。
この機会に、場合分けをして絶対値をはずす復習をしておこう。
復習
$\left|\alpha\right|=\left\{\begin{array}{ll} -\alpha & (\alpha\leqq 0)\\ \alpha & (0\leqq\alpha) \end{array}\right.$
だった。
復習より、式Aの$\left|3a-1\right|$の部分は、
$3a-1\leqq 0$
つまり
$3a\leqq 1$
$a\displaystyle \leqq\frac{1}{3}$
のとき、
$\left|3a-1\right|=-(3a-1)$
$0\leqq 3a-1$
つまり
$1\leqq 3a$
$\displaystyle \frac{1}{3}\leqq a$
のとき、
$\left|3a-1\right|=(3a-1)$
とかける。
また、$\left|a+2\right|$の部分は
$a+2\leqq 0$
つまり
$a\leqq-2$
のとき、
$\left|a+2\right|=-(a+2)$
$0\leqq a+2$
つまり
$-2\leqq a$
のとき、
$\left|a+2\right|=(a+2)$
とかける。
以上をまとめると、表Aができる。
$a\leqq-2$ のとき |
$-2\displaystyle \leqq a\leqq\frac{1}{3}$ のとき |
$\displaystyle \frac{1}{3}\leqq a$ のとき |
|
---|---|---|---|
$\left|3a-1\right|=$ | $-(3a-1)$ | $(3a-1)$ | |
$\left|a+2\right|=$ | $-(a+2)$ | $(a+2)$ | |
$A=$ | $-(3a-1)$ $-(a+2)$ 式B |
$-(3a-1)$ $+(a+2)$ 式C |
$(3a-1)$ $+(a+2)$ 式D |
表Aより、
$\displaystyle \frac{1}{3} \lt a$のとき、$A$は式Dなので
$A=(3a-1)+(a+2)$
$A$$=4a+1$
$-2\displaystyle \leqq a\leqq\frac{1}{3}$のとき、$A$は式Cなので
$A=-(3a-1)+(a+2)$
$A$$=-2a+3$
$a \lt -2$のとき、$A$は式Bなので
$A=-(3a-1)-(a+2)$
$A$$=-4a-1$
である。
解答ウ:4, エ:1, オ:-, カ:2, キ:3
この$A$が$2a+13$となるので、
$\displaystyle \frac{1}{3} \lt a$のとき、
$4a+1=2a+13$
より
$2a=12$
$a=6$
$-2\displaystyle \leqq a\leqq\frac{1}{3}$のとき、
$-2a+3=2a+13$
より
$4a=-10$
$a=-\displaystyle \frac{5}{2}$
だけど、これは$-2\displaystyle \leqq a\leqq\frac{1}{3}$の範囲に入らないので不適。
$a \lt -2$のとき、
$-4a-1=2a+13$
より
$6a=-14$
$a=-\displaystyle \frac{7}{3}$
である。
解答ク:6, ケ:-, コ:7, サ:3