大学入試センター試験 2018年(平成30年) 追試 数学ⅠA 第5問 解説

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図A
大学入試センター試験2018年追試 数学ⅠA第5問 解説図A

図Aで、方べきの定理より、
PDPC=PAPB
なので、
1PC=x10
PC=10x
ここで、PC=CD+1なので、
CD+1=10x
CD=10x1
である。

解答ア:1, イ:0, ウ:1


RCBR=2
じゃ分かりにくいので、少し変形しよう。
分母を払って
RC=2BR
より、
RC:BR=2:1
である。

情報が増えてきたので、分かっていることを図Bに整理した。

図B
大学入試センター試験2018年追試 数学ⅠA第5問 解説図B

図Bでxの値を問われているので、△PBCでチェバの定理だ。

チェバの定理より、
PAABBRRCCDDP=1
なので、
x10x1210x11=1
である。
これを整理して、

途中式 x(10x1)2(10x)=1
x(10x1)=2(10x)
10x2x=2102x
10x2+x210=0
解の公式より、
x=1±1410(210)210
途中式 x=1±1+8102210=1±81210
x=1±9210
ここで、0<xなので、
x=1+9210
途中式 x=8210=810210
x=2105
である。

解答エ:2, オ:1, カ:0, キ:5

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図C
大学入試センター試験2018年追試 数学ⅠA第5問 解説図C

図Cより、立方体の
頂点の数は8
辺の数は12
面の数は6
なので、
ve+f=頂点+=812+6=2 である。

解答ク:2


ここで
頂点の数:辺の数=2:5
面の数が38
である凸多面体を考える。

アドバイス

問題文に、オイラーの多面体定理が出ている。センター試験に出るのは初めてだ。でも、びっくりしてはいけない。知らなくても解けます。
センター試験はいろんな手を使って受験生をおどかそうとするけど、平常心でスルーしましょう。

v:e=2:5
なので、nを正の整数として
{v=2ne=5n式B
とおく。

式Aより
ve+f=2
問題文より
f=38
なので、
2n5n+38=2
3n=36
n=12
である。

これを式Bに代入して、
{v=24e=60
となる。

解答ケ:2, コ:4, サ:6, シ:0

よって、この凸多面体は、
頂点の数v=24
辺の数e=60
面の数f=38
である。


さらに、この凸多面体は、
x個の正三角形
y個の正方形
の面でできている。面の数は全部で38なので、
x+y=38式C
である。

また、
正三角形の面x個の辺の数は、3x
正方形の面y個の辺の数は、4y
だけど、ひとつの面の辺は、立方体では隣の面の辺と共有だ。
なので、辺の数は
e=3x+4y2式D
と表せる。

詳しく
図D
大学入試センター試験2018年追試 数学ⅠA第5問 解説図D

図Dのように、6つの正方形から立方体をつくる場合を考えよう。
図Dで左図の正方形の2つの赤い辺は、右図の立方体になると重なって1つの辺になる。
同じように、2つの青い辺も、緑の辺も、立方体になると1つの辺になる。
なので、
正方形の辺の数×12=立方体の辺の数
となる。

同じことが、すべての多面体で考えられる。
よって、
面の辺の数×12=多面体の辺の数
である。

ここで、辺の数は60であることが分かっているので、式Dは
3x+4y2=60
より
3x+4y=120式E
となる。

解答ス:1, セ:2, ソ:0

式Eと式Cの連立方程式を解こう。
式Cの両辺を4倍して、
4x+4y=384
これから式Eを辺々引いて、

4x +4y = 384
) 3x +4y = 304
x = 84

となるので、
x=32
である。

解答タ:3, チ:2


また、頂点の数は24個で、各頂点に集まる辺の数はである。
なので、辺の数は
24
と言いたいところだけど、辺の両端に頂点があるから、頂点×集まる辺の数ではひとつの辺を2度数えている。
よって、辺の数は
e=242
が正しい。

辺の数は60であることが分かっているので、上の式は
242=60
とかける。

これを解いて、
=5
である。

解答ツ:5