大学入試センター試験 2018年(平成30年) 追試 数学ⅠA 第2問 [1] 解説

(1)

図A
大学入試センター試験2018年追試 数学ⅠA第2問[1] 解説図A

まずcosBから。
三角形の3つの辺の長さが分かっていて、ひとつの角のcosを聞かれているので、余弦定理を使おう。

AC2=AB2+BC22ABBCcosB
より、
cosB=AB2+BC2AC22ABBC
cosB=42+(103)214224103

分母分子を22で割って、
cosB=4+(53)2722103
cosB=4+75492103
cosB=302103
cosB=323
分母分子を3で割って、
cosB=32
となる。

解答ア:3, イ:2

なので、B30だ。


図B
大学入試センター試験2018年追試 数学ⅠA第2問[1] 解説図B

外接円の半径Rが含まれる式を問われているので、Rが含まれている公式を使う。
△ABDに正弦定理を用いて、
ADsinB=2R
これを変形して、
ADR=2sinB式A
となる。

ここで、B30なので、sinB=12
よって、式Aは
ADR=212
      =1式A'
である。

解答ウ:1


次は、Rの最小値を求める問題。

式A'をさらに変形すると、
R=AD式A''
となるから、ADが最小のときRも最小になる。

ADが最小になるのは、ADBが直角になるとき、つまり、Dが図Bの赤い点にあるとき。
このとき、
ADAB=sinB
より、
AD4=12
AD=2式B
なので、式A''より、Rの最小値も2である。

解答エ:2

(2)

図C
大学入試センター試験2018年追試 数学ⅠA第2問[1] 解説図C

△ABDの外接円の中心がBC上にあるとき、
BDは外接円の直径
BADは直角
である。
また、B30だったので、△ABDは、
906030の直角三角形
である。

以上より、
AD:AB=1:3
AD:4=1:3
3AD=4
AD=43
AD=433
となる。
さらに、R=ADなので、
R=433
である。

解答オ:4, カ:3, キ:3


最後は、△ACD(図Dの青い三角形)の面積だ。

図D
大学入試センター試験2018年追試 数学ⅠA第2問[1] 解説図D

解法は何通りか考えられる。
図Dの、 赤い三角形(△ABC)の面積を赤 緑の三角形(△ABD)の面積を緑 青い三角形(△ACD)の面積を青 とすると、

解法1おすすめ
青い三角形において、CDを底辺としたときの高さは分かっているので、面積が計算できる。
解法2
赤から緑を引いて青を求める。
解法3
BC:CD=:青の比率を使って求める。

この3通りを解説する。解法2と解法3では、計算練習のために三角形の高さが2であることを使わずに解く。
他にも方法が考えられるけど、遠回りの解法になるので省略する。

解法1

図Dで、
BD=2R
BD=2433
BD=833
これをBCから引いて、
CD=103833
CD=303833
CD=2233
である。

青い三角形の高さは式Bより2なので、面積は、
=12CD高さ
=1222332
=2233
となる。

解答ク:2, ケ:2, コ:3, サ:3

解法2

赤い三角形の面積は、
=12ABBCsinB
緑の三角形の面積は、
=12ABBDsinB
なので、青い三角形の面積は、
=12ABBCsinB12ABBDsinB
=12ABsinB(BCBD)式C

図Dで、
BD=2R
BD=2433
BD=833
なので、式Cは、
=12ABsinB(BCBD)
=12412(103833)
=103833
=303833
=2233
となる。

解答ク:2, ケ:2, コ:3, サ:3

解法3

図Dで、
BD=2R
BD=2433
BD=833
なので、
BC:BD=103:833
BC:BD=10:83
BC:BD=30:8
BC:BD=15:4
となる。
よって、
BC:CD=15:(154)
BC:CD=15:11
より、
:=15:11式D
である。

ここで、赤い三角形の面積は、
=12ABBCsinB
=12410312
=103

これを式Dに代入して、
103:=15:11
15=11103
=1110315
=11233
=2233
となる。

解答ク:2, ケ:2, コ:3, サ:3