大学入試センター試験 2018年(平成30年) 本試 数学ⅡB 第1問 [1] 解説
(1)
第1問目から、センター試験では初めて見るラジアンの定義の問題だ。
知っていると、一瞬で正解は②だと分かるんだけど、知らないとびっくりするかも。
定義を知らなくても、
それに気づかなかったときは、次のような考え方もある。
問題文にも「弧度」って言葉が出てるけど、ラジアンで角度を表す方法を、弧度法って言った。
ここでは詳しい説明はしないけど、弧度法って言うくらいだから、弧の長さで角度を表す方法だ。
なので、選択肢の⓪と①はない。
で、半径
というわけで、定義を知らなくても、消去法で②が正解だと想像はつく。
解答ア:2
(2)
ラジアンと度の変換の復習をしておこう。
復習
復習より、
となる。
解答イ:4, ウ:5
また、
となる。
解答エ:3, オ:4, カ:5
別解
アドバイス
復習の方法を忘れてしまった場合、比率でも解ける。
例えば
なので、それぞれを全円の角度で割った、
式にすると
となる。
この考え方で、
という式が作れる。
これを使ってアジアンと度を変換できる。
アドバイスより、
解答イ:4, ウ:5
また、
解答エ:3, オ:4, カ:5
(3) キ~コ
式①を
と変形して
を代入すると、
より
となる。
解答キ:6
この式の赤い部分に加法定理を使うと、
これを式①'に代入して、
となる。
解答ク:3
この式で三角関数の合成をすると、
となるので、
と変形できる。
解答ケ:3, コ:2
(3) サ~セ
これから式①''の方程式を解くのだけれど、その前にもうちょっと式を簡単にしておこう。
とおくと、式①''は
となる。
次に、
の各辺から
より
ここで、
となり、
アドバイス
この場合、左辺と右辺の
面倒だし、時間もかかるから。
なので、
式A,式Cからグラフを描くと、図Aができる。
図Aより、式Aの方程式の解は、
である。
でもこれは
なので、これを
途中式
仕方がないから分母のかけ算をして、
である。
解答サ:2, シ:9, ス:3, セ:0