大学入試センター試験 2018年(平成30年) 本試 数学ⅠA 第3問 解説

問題を解く準備

さいころ2個の問題なので、表を書こう。

表A
大きいさいころ
1 2 3 4 5 6






1 A B
2 A B
3 AB C
4 B A C
5 B AC
6 B C A

表Aで、
Aは事象A Bは事象B Cは事象C である。

表ができたところで問題を解こう。

(1)

表Aのマスは全部で62個。
Aのマスは6個。
すべてのマスは同じ確率で起こるので、
P(A)=662=16 である。

解答ア:1, イ:6

Bのマスも6個なので、
P(B)=662=16 である。

解答ウ:1, エ:6

Cのマスは4個なので、
P(C)=462=19 である。

解答オ:1, カ:9

(2)

条件付き確率とは、条件が起こる場合を全事象として、それ以外はないものとした確率である。
なので、「事象Cが起こったときの条件付き確率」は、事象Cが起こらない場合は考えないということだ。
つまり、表Bのグレーの部分は考えない。

表B
大きいさいころ
1 2 3 4 5 6






1 A B
2 A B
3 AB C
4 B A C
5 B AC
6 B C A

表Bで、すべてのマスは4個。
Aのマスは1個。
すべてのマスは同じ確率で起こるので、求める条件付き確率は
14
である。

解答キ:1, ク:4


次は「事象Aが起こったとき」なので、表Cのグレーの部分は考えない。

表C
大きいさいころ
1 2 3 4 5 6






1 A B
2 A B
3 AB C
4 B A C
5 B AC
6 B C A

表Cで、すべてのマスは6個。
Cのマスは1個。
すべてのマスは同じ確率で起こるので、求める条件付き確率は
16
である。

解答ケ:1, コ:6

(3)

表Aで、ABのマスは1個。
よって、
P(AB)=162式A

(1)より
P(A)=16 P(B)=16

なので、
P(A)P(B)=1616=162

となるので、
P(AB)=P(A)P(B)
である。

解答サ:1


表Aで、ACのマスは1個。
よって、
P(AC)=162式B

(1)より
P(A)=16 P(C)=19

なので、
P(A)P(C)=1619=169

となるので、
P(AC)>P(A)P(C)
である。

解答シ:2

(4)

式Aより、
P(AB)=162

表D
大きいさいころ
1 2 3 4 5 6






1 A B
2 A B
3 AB C
4 B A C
5 B AC
6 B C A

また、ACは、表Dの青い部分で、3マスある。
なので、確率P(AC)は。
P(AC)=362=126

よって、1回目にABが起こり、2回目にACが起こる確率は、
P(AB)P(AC)=162126=1432 である。

解答ス:1, セ:4, ソ:3, タ:2


2回の試行で三つの事象がちょうど1回ずつ起こるためには、2回の試行のうち1回は二つの事象が同時に起こらないといけない。
つまり、ABまたはACが1回出ないといけない。
よって、
ABが1回出るパターンA ACが1回出るパターンB の2つのパターンが考えられる。
この2パターンの確率を求めて、たせば答えが出る。

パターンA

ABが出る場合、もう1回はACじゃないCが出ないといけない。
式Aより、
P(AB)=162
ACじゃないC」はACのことなので、式Cより、
P(ACじゃないC)=126
AB」と「ACじゃないC」はどっちが先に出てもいいので、出る順の場合の数は
2!
以上より、パターンAの確率は
1621262!=2263=163

パターンB

ACが出る場合、もう1回はABじゃないBが出ないといけない。
式Bより、
P(AC)=162
ABじゃないB」は、表Dの緑の部分で、5マスあるから、
P(ABじゃないB)=562
AC」と「ABじゃないB」はどっちが先に出てもいいので、出る順の場合の数は
2!
以上より、パターンBの確率は
1625622!=5363式E

パターンA+パターンB

求める確率は、式Dと式Eをたして、
163+5363=181
である。

解答チ:1, ツ:8, テ:1