大学入試センター試験 2017年(平成29年) 本試 数学ⅡB 第5問 解説
(1)
復習
まず、二項分布の復習をしよう。
確率
平均(期待値)
これだけじゃ分かりにくいので、もうちょっと説明する。
上の説明を言いかえると、次の表のような確率変数
計 | |||||
---|---|---|---|---|---|
確率 |
平均(期待値)
確率変数
平均(期待値)
よって、
また、標準偏差
と書ける。
この2つの式の連立方程式を解く。
式Aを式Bに代入して、
途中式
これを式Aに代入して、
解答ア:1, イ:5, ウ:2, エ:8, オ:2, カ:7
(2)
キクケの式の右辺の()内を見ると、
を標準化しよう。
両辺から平均値
両辺を標準偏差
問題文より
なので、式Cは
途中式
と変形できる。
解答キ:1, ク:2, ケ:5
ここで、
ところが、正規分布表には
緑の部分の面積は、図Bの緑の部分の面積と等しい。なので、正規分布表より、
なので、確率の近似値も
である。
解答コ:8, サ:9
(3)
まず、連続型確率変数の性質を復習しておこう。
復習
で、確率密度関数が
のとき
期待値
確率密度関数
このとき、求める確率は、式Dより
つまり図C中の斜線部分の面積。
積分して求めてもいいんだけど、今は計算が簡単なので台形の面積の公式を使う。
斜線部分の面積
途中式
なので、求める確率も
である。
解答シ:1, ス:8
と書ける。
なので、式Fは
これを計算するのだけれど、
公式
を使うと、
式F'の赤い部分は、
となる。
また、式F'の青い部分だけれど、展開すると
なので、
と変形してから
以上より、式F'は
と変形できる。
これを計算して、
解答セ:a, ソ:3
ここで、確率変数の変換の復習をしておこう。
復習
確率変数
平均(期待値)が
とするとき、確率変数
平均(期待値)
式G
分散
式Gより、
解答タ:2, チa, ツ:3, テ:7