大学入試センター試験 2017年(平成29年) 本試 数学ⅡB 第4問 解説

(1)

図A
大学入試センター試験2017年本試 数学ⅡB第4問 解説図A

図Aの赤い三角形は正三角形なので、AOB=60である。
よって、図中の青い三角形は斜辺が2で、辺の比が1:2:3の直角三角形になるから、底辺は1,高さは3になる。
以上より、点Bの座標は(1,3)である。

解答ア:1, イ:3

また、点Aと点D,点Bと点E,点Cと点Fは原点に関して対称である。
なので、点Dの座標は(2,0)である。

解答ウ:2

(2)

図B
大学入試センター試験2017年本試 数学ⅡB第4問 解説図B

よく見る、交点への位置ベクトルの問題。
問題文が誘導してくれているので、単純に計算をしてゆけば解ける。

AM=OMOA
なので、
AM=OB+OD2OA
AM=(1,3)+(2,0)2(2,0)
AM=(1,3)2(2,0)
AM=(12,32)(2,0)
AM=(52,32)
である。

解答エ:5, オ:2, カ:3, キ:2

DC=OCOD
なので、
DC=(1,3)(2,0)
DC=(1,3)
である。

解答ク:1, ケ:3


問題文より、
ON=OA+rAM
なので、
ON=(2,0)+r(52,32)
ON=(252r,32r)式A
である。

また、
ON=OD+sDC
なので、
ON=(2,0)+s(1,3)
ON=(s2,3s)式B
である。


式A=式Bより、
(252r,32r)=(s2,3s)
なので、
{252r=s232r=3s
と言える。
この連立方程式を解く。

下の式の両辺を3で割って、
12r=s式C

これを上に式に代入して、
25s=s2
4=6s
s=46
s=23
となる。
これを式Cに代入して、
12r=23
r=43
である。

解答コ:4, サ:3, シ:2, ス:3


以上からONを求めるのだけれど、rを式Aに代入するより、sを式Bに代入する方が楽だ。
なので、
ON=(s2,3s)
ON=(232,3×23)
ON=(43,233)
である。

解答セ:4, ソ:3, タ:2, チ:3, ツ:3

(3)

図C
大学入試センター試験2017年本試 数学ⅡB第4問 解説図C

図がだんだんややこしくなってきた。
センター試験じゃ計算用紙のスペースはあんまりないけど、できるだけ図を大きく描くのがポイント。
問題を解いていて行き詰まっても、図を大きく描くだけで解けたりすることがある。

EP=OPOE
OP=(1,a)式D
OE=(1,3)
なので、
EP=(1,a)(1,3)
EP=(2,a+3)
である。

解答テ:2, ト:a, ナ:3

点Hの座標を(x,a)とおくと、
CH=OHOC
なので、
CH=(x,a)(1,3)
CH=(x+1,a3)
と書ける。

問題文より、CHEPなので、
CHEP=0
より、
(x+1)2+(a3)(a+3)=0
2x+2+a23=0
2x+a21=0
2x=a2+1
x=a2+12
である。

なので、点Hの座標は
(a2+12,a)式E
である。

解答ニ:-, ヌ:2, ネ:1, ノ:2, ハ:a


図D
大学入試センター試験2017年本試 数学ⅡB第4問 解説図D

アドバイス

角度の問題なので、ベクトルの内積を考えよう。
a=(xa,ya)
b=(xb,yb)
abのなす角がθ
のとき、ベクトルの内積を
ab=xaxb+yayb
ab=|a||b|cosθ
とふた通りに表して、cosθを求めるお約束の解き方だ。

式D,式Eより、
OPOH=(1,a)(a2+12,a)
OPOH=a2+12+a2
OPOH=a2+12式F

また、
OPOH=|OP||OH|cosθ

三平方の定理より、
|OP|=12+a2
|OH|=(a2+12)2+a2
|OH|=a42a2+122+4a222
|OH|=a4+2a2+122
|OH|=(a2+12)2
ここで、0<a2+12なので、
|OH|=a2+12

なので、
OPOH=12+a2×a2+12×cosθ式G
である。

式F=式Gなので、
a2+12=1+a2×a2+12×cosθ
と書ける。
a2+120なので、
この式の両辺をa2+12で割ると、
1+a2cosθ=1
となる。

問題文よりcosθ=1213なので、
1+a2×1213=1
1+a2=1312
両辺を2乗して、
1+a2=132122
a2=1321221
a2=132122122
a2=(1312)(13+12)122
a2=25122
a=±512
である。

解答ヒ:5, フ:1, ヘ:2