大学入学共通テスト 2024年(令和6年) 追試 数学ⅠA 第2問 [1] 解説
(1)
(i)
は
と変形できるから、解は
となる。
解答ア:-, イ:4, ウ:2
したがって、
①式の絶対値をはずすと
①式の絶対値をはずすと
であることが分かる。
(ii)
復習
二次関数
の頂点の
である。
復習より、式Aのグラフの頂点の
解答エ:1
これを式Aに代入して、頂点の
解答オ:-, カ:5, キ:4
別解
平方完成して解くと、次のような計算になる。
式Aを平方完成すると
途中式
なので、式Aのグラフの頂点の座標は
である。
解答エ:1, オ:-, カ:5, キ:4
(iii)
(i)で、①のグラフは
つまり、
下に凸の放物線のグラフが、
これに当てはまるグラフの概形は、選択肢の
①
しかない。
解答ク:1
(2)
(2)も (1)(iii)と同じようにグラフの概形を答える問題だけど、花子さんと太郎さんの会話を読むと「楽な方法を探せ」ということらしい。
なので、(1)での作業も振り返りながら、花子さんと太郎さんの会話をちょっと考えてみよう。
花子さんと太郎さんの会話から、②式は
絶対値の中
また、そのグラフは、図Aのように
真ん中(オレンジの部分)が
つまり、②式の場合、
絶対値の中
(1)での作業を振り返ってみると、①式の場合も(※)になった。
考えてみると、これは偶然じゃない。
絶対値の中の式を
この
よって、絶対値の中が二次式で
アドバイス
この場合、絶対値の中はつねに
したがって、絶対値をはずした式はひとつしかできないから、グラフはただの直線や放物線になる。
ところが、ケ~サの選択肢の中に ただの直線や放物線はない。
つまり、出題されている関数に(※)が成り立たないものは含まれていない。
そのため、ここでは (※)が成り立たない場合は考えない。
また、概形が分かればいいので、グラフの式は
最高次の項だけ求めればよい(※※)
ことが分かる。
以下、(※),(※※) を基本方針として解いてゆこう。
ケ
花子さんと太郎さんの会話から、②式のグラフは図Aのような形だと考えられる。
なので、ケの答えは ③ だと分かっているけれど、せっかくだから上の方針で解いておく。
②式を変形すると
とかける。
この式の絶対値をはずすと、
絶対値の中が負のとき、
絶対値の中が正のとき、
となる。
②式の絶対値の中は二次式で
真ん中部分は式Bで、右上がりの直線
両側部分は式Cで、上に凸の放物線
だ。
これに当てはまるグラフの概形は、選択肢の
③
である。
解答ケ:3
コ
を変形すると
とかける。
この式の絶対値をはずすと、
絶対値の中が負のとき、
絶対値の中が正のとき、
となる。
式Dの絶対値の中は二次式で
真ん中部分は式Eで、上に凸の放物線
両側部分は式Fで、右上がりの直線
だ。
これに当てはまるグラフの概形は、選択肢の
⑧
である。
解答コ:8
サ
式G
を変形すると
とかける。
この式の絶対値をはずすと、
絶対値の中が負のとき、
絶対値の中が正のとき、
となる。
式Gの絶対値の中は二次式で
真ん中部分は式Hで、
両側部分は式Iで、下に凸の放物線
だ。
これに当てはまるグラフの概形は、選択肢の
②
である。
解答サ:2