大学入学共通テスト 2024年(令和6年) 追試 数学ⅠA 第1問 [3] 解説
(1)
△
より
とかける。
これを整理して、
となる。
よって、
である。
解答テ:2, ト:4
また、△
だから
と表せる。
これを計算すると
であることが分かる。
解答ナ:3
さらに、△
これに
とかける。
のとき
だから、式Bは
となる。
これを計算して、
解答ニ:1, ヌ:9
また、
を展開すると
だけど、これに式A,式Cを代入すると
解答ネ:2, ノ:5
となるから、
とかける。
解答ハ:5
これを式Aに代入すると、方程式
ができる。
これを展開して、
解の公式を使って、
解答ヒ:5, フ:1, ヘ:3
この式Eを式Dに代入すると
なので、
△
の三角形である
ことが分かる。
のとき
のときの計算
なので、
に式A,式Fを代入すると
これを式Aに代入して
解の公式より、
以上より、
△
の三角形である。
(2)
(a)(b)のふたつの命題をそれぞれ考えよう。
(a)
ひとつの辺,面積,外接円の半径が等しい三角形は合同である
は
ひとつの辺,面積,外接円が決まっているとき、条件に合う三角形は1種類しか存在しない
と同じことだ。
なので、(a)の命題の代わりに、条件に合う三角形が1種類かどうかを考える。
(1)で分かったことを復習すると、
つまり、 ひとつの辺,面積,外接円が決まっているとき、条件に合う三角形は1種類ではなかった。
これを反例として、命題(a)は偽である。
(b)
(a)のときと同様に考えると、
ひとつの角,面積,外接円の半径が等しい三角形は合同である
は
ひとつの角,面積,外接円が決まっているとき、条件に合う三角形は1種類しか存在しない
と同じことだ。
なので、(b)の命題の代わりに、条件に合う三角形が1種類かどうかを考える。
(b)について考える前に、なぜ(a)が偽だったのかをもう少し見てみよう。
△
Step1 テト |
|
---|
Step2 ナ~ フヘ |
|
|
|
---|---|---|---|
|
という流れだった。
(1)で△
である
つまり、Step2の材料である
このように考えると、
条件に合う三角形が
1種類しか存在しない
すべて1つに決まる ※
であることが分かる。
(b)は ひとつの角,面積,外接円の半径が決まっている場合だから、※のうち
あとは
より
とかける。
いま、
の値も1つに決まる。
なので、
以上より、(b)の場合は※を満たすから、
条件に合う三角形は1種類しかできない
ことが分かる。
よって、命題(b)は真である。
したがって、解答群のうち正しいのは
②
である。
解答ホ:2
(2) 別解
問題の流れから外れるけど、図形的に解くと以下のようになる。
三角形Aがあり、これと
ひとつの辺
面積
外接円の半径
が等しい三角形を
三角形B
ひとつの角
面積
外接円の半径
が等しい三角形を
三角形C
とする。
このとき、
ルールA
ルールB
だといえる。
これを図を使って考える。
(a)
図Bの△
いま、ふたつの三角形の外接円の半径は等しいので、三角形Bを△
また、ふたつの三角形は面積が等しいので、
よって、頂点
図Bと図Cを重ねると図Dができる。
頂点
したがって、△
黒,緑,黄,紫
の4つできるけど、黒と緑,黄と紫は合同なので、
三角形Bは2種類できる
ことになる。
よって、ルールAより、命題(a)は偽である。
(b)
三角形Aと三角形Cは外接円の半径とひとつの角が等しい。
等しい角を円周角と考えると、半径が等しい円において
円周角が
等しい
等しい
等しい
なので、三角形Aと三角形Cは、等しい角と向かいあう辺の長さも等しい。
この等しい辺を
また、ふたつの三角形の面積は等しいので、(a)のときと同様に 頂点
図Cと図Eを重ねると図Fができる。
頂点
したがって、△
黒,緑
の2つできるけど、この2つの三角形は合同なので、
三角形Cは1種類しかできない
ことになる。
よって、ルールBより、命題(b)は真である。
以上より、解答群のうち正しいのは
②
である。
解答ホ:2