大学入試センター試験 2015年(平成27年) 追試 数学ⅡB 第5問 解説

(1)

表A
X 1 2 3 4 5 6
P 16 16 16 16 16 16 1

最初にどんな目が出てももう一度投げる場合、2度目のさいころの目だけを考えればいいから、確率分布表は表Aのようになる。

表Aより、期待値E(X)は、
E(X)=1+2+3+4+5+66
E(X)=72式A

解答ア:7, イ:2


表B
X 1 2 3 4 5 6
最初 16 16 16 16 16
二度目 1616 1616 1616 1616 1616 1616
合計 136 736 736 736 736 736 1

次は、最初に1が出たらさいころを2回投げる場合だ。この場合の確率分布表は表Bのようになる。

表Bより、
Y=1となる確率は136

解答ウ:1, エ:3, オ:6

Y=2となる確率は736

解答カ:7, キ:3, ク:6

期待値E(Y)は、
E(Y)=136(11+27+37
                    +47+57+67)
E(Y)=136{1+7(2+3+4+5+6)}
E(Y)=4712
である。

解答ケ:4, コ:7, サ:1, シ:2


表C
X 1 2 3 4 5 6
最初 16 16 16
二度目 3616 3616 3616 3616 3616 3616
合計 112 112 112 312 312 312 1

期待値を最大にするには、最初にE(X)以下の目が出たときのみ二度目を投げればよい。
式AよりE(X)=72なので、この場合の確率分布表は表Cのようになる。

表Cより、期待値E(Z)は、
E(Z)=112(11+21+31
                    +43+53+63)
E(Z)=112{1+2+3+3(4+5+6)}
E(Z)=174
となる。

解答ス:1, セ:7, ソ:4

(2)

図D
大学入試センター試験2015年追試 数学ⅡB第5問 解説図D

科目Aについて、平均点の66.2点、標準偏差の15.0点を使って、順位を求める80点をまず標準化しよう。
80点の標準化したものをzとすると、
z=8066.215.0=0.92
となる。

正規分布表でz0=0.92を探すと、0.3212であることが分かる。

この0.3212は、図Dの斜線の部分。
青い部分は
0.50.3212=0.1788
であるから、この生徒は全体の上から0.1788の位置にいる。
分かりにくければ、上から17.88%と言ってもいい。

母集団は14000人なので、上から0.1788は、
14000×0.1788=2503.2
となり、この生徒は2500番付近にいることが分かる。

以上より、当てはまるものは2である。

解答タ:2


図E
大学入試センター試験2015年追試 数学ⅡB第5問 解説図E

59点でもまず標準化して、
z=5966.215.0=0.48
これは平均よりも下の値なので、図Dを左右反転させた図Eで考えよう。

正規分布表でz0=0.48を探すと、0,1844である。
これは、図Eの斜線の部分。
青い部分は
0.5+0.1844=0.6844
であるから、この生徒は全体の上から0.6844の位置にいる。

母集団は14000人なので、上から0.6844は、
14000×0.6844=9581.6
となり、この生徒は上から9580番付近にいることが分かる。

以上より、当てはまるものは9である。

解答チ:9


図F
大学入試センター試験2015年追試 数学ⅡB第5問 解説図F

まず、信頼度95%なので、正規分布表から図Fの緑の面積が0.95となるz0の値を探そう。
ただし、正規分布表には図Fの右半分、z0以上の部分の面積が載っているので、0.95の半分、0.475を探すと、z0=1.96であることが分かる。

復習

ここで、母平均mの信頼区間は、
母標準偏差をσ、標本平均をX、標本の大きさをnとして、
Xzσn  m  X+zσn
だった。zには先に求めたz0を用いる。

よって、
63.51.9616.0196m63.5+1.9616.0196
61.26m65.74
となる。
これを小数第二位で四捨五入して、
61.3m65.7

解答ツ:6, テ:1, ト:3, ナ:6, ニ:5, ヌ:7