大学入学共通テスト 2021年(令和3年) 本試 数学ⅠA 第1問 [1] 解説

(1)

c=1のとき、式①は
2x2+(413)x+212111=0
より
2x2+x10=0
となる。

この式の左辺をたすきがけにより因数分解すると

2x+5+5x
x24x
2x210+x

より
(2x+5)(x2)
とかける。

解答ア:2, イ:5, ウ:2

よって、①の解は
x=522
である。

(2)

式①に解の公式を使うと、
x=(4c3)±(4c3)242(2c2c11)22

途中式 より
x=(4c3)±(16c224c+9)(16c28c88)22
x=(4c3)±16c+9722式A
とかける。

c=2のとき、式Aは
x=(423)±162+9722
となるから、これを整理して、①の解は
x=5±654
である。

解答エ:5, オ:6, カ:5, キ:4


解のうち大きい方をαとすると
α=5+654
なので、
5α=55+654
5α=545+65
と表せる。

この分母を有理化して、
5α=54(5+65)(5+65)(5+65)

途中式 5α=54(5+65)25+65
5α=54(5+65)40
5α=5+652式B
である。

解答ク:5, ケ:6, コ:5, サ:2


式Bの赤い部分を考えると、
64<65<81
なので
82<65<92
より
8<65<9
とかける。

この式の各辺に5をたして、
5+8<5+65<5+9
より
13<5+65<14

各辺を2で割って、
132<5+652<142
より
6.5<5+652<7
と表せる。

これに式Bを代入すると
6.5<5α<7
とかけるから、
m<5α<m+1
を満たす整数m
6
である。

解答シ:6

(3)

式Aより、①の解は
x=(4c3)±16c+9722
だった。
これが異なる二つの有理数である場合を求める。

この解の
緑の部分は有理数 cは整数なので、青い部分は有理数 だから、赤い部分が有理数であれば、解xは有理数だ。

つまり、赤い部分の√の中の
16c+97式C
が、0でない整数の2乗になればよい。


cは正の整数なので、cの最小値はc=1だ。
よって、式Cは
161+97=81式D
以下の値をとる。

0でない整数の2乗である数のうち、81以下のものは

12=1
22=4
32=9
42=16
52=25
62=36
72=49
82=64
92=81

の9つある。
式Cがこの9つの値になるとき、①の解は有理数だ。
でも、式Cは偶数と奇数の和なので、必ず奇数。
よって、赤い4つは不適。
黒い5つから、cが整数になるものを探そう。


式C=1
のとき、
16c+97=1
より
16c=971
16c=96
c=6
で条件に合う。
式C=9
のとき、
16c+97=9
より
16c=979
16c=96
c=112
と分数になるので不適。

式C=25
のとき、
16c+97=25
より
16c=9725
16c=72
c=92
と分数になるので不適。
式C=49
のとき、
16c+97=49
より
16c=9749
16c=48
c=3
で条件に合う。

式C=81
のとき、式Dより
c=1
で条件に合う。

以上より、求める整数cの個数は、c=631 の3個ある。

解答ス:3