大学入試センター試験 2015年(平成27年) 本試 数学ⅡB 第5問 解説

(1)

P(W=0)=3C37C3=135

解答ア:1, イ:3, ウ:5

P(W=1)=4C13C27C3=1235

解答エ:1, オ:2

P(W=2)=4C23C17C3=1835

解答カ:1, キ:8

P(W=3)=4C37C3=435

解答ク:4

ここまでは説明の必要はないよね。


以上の結果を整理するために、確率分布表を書いておこう。

表A
W 0 1 2 3
P 135 1235 1835 435 1

復習

期待値(平均)とは、各列の確率変数と確率をかけたものの総和だった。

なので、期待値E(W)は、
E(W)=0P(W=0)+1P(W=1)
             +2P(W=2)+3P(W=3)
E(W)=0+1235+21835+3435
E(W)=43(1+3+1)35
E(W)=43535
E(W)=127
である。

解答ケ:1, コ:2, サ:7

復習

分散V(W)は、
V(W)=E(W2){E(W)}2
だった。

ここで、
E(W2)=02P(W=0)+12P(W=1)
             +22P(W=2)+32P(W=3)
E(W2)=0+1235+221835+32435
E(W2)=43(1+6+3)35
E(W2)=431035
E(W2)=4327

ケコサよりE(W)=127なので、
V(W)=4327(127)2
約分して、
V(W)=4327121272
分子を432でくくって、
V(W)=432(76)72
V(W)=2449

解答シ:2, ス:4, セ:4, ソ:9

別解

分散V(W)を定義通り求めると、
V(W)={0E(W)}2P(W=0)
          +{1E(W)}2P(W=1)
          +{2E(W)}2P(W=2)
          +{3E(W)}2P(W=3)
V(W)=(0127)2135+(1127)21235
          +(2127)21835+(3127)2435
()内を通分して、
V(W)=(127)2135+(7127)21235
          +(14127)21835+(21127)2435
V(W)=(127)2135+(57)21235
          +(27)21835+(97)2435
172, 135を共通因数として因数分解して、
V(W)=17235(122+5212+2218+924)
()内を4, 3を共通因数としてくくって、
V(W)=437235(12+52+6+93)
V(W)=43723570
約分して、
V(W)=43272
V(W)=2449

解答シ:2, ス:4, セ:4, ソ:9

(2)

図B
大学入試センター試験2015年本試 数学ⅡB第5問 解説図B   
図C
大学入試センター試験2015年本試 数学ⅡB第5問 解説図C

P(Z)=0.99なので、図Bの緑色部分の面積が0.99になるタを探せばよい。ただし、正規分布表には図Cのように0z部分の面積が載っているので、0.99の半分の0.495を探すことになる。

正規分布表より、
0.49492.57
0.49512.58
なので、求めるタはこの間にあるはず。

選択肢のうち該当するのは、3の2.58しかない。

解答タ:3

(3)

ここで、母平均の信頼区間の復習をしよう。

復習

母平均mの信頼区間は、標本の大きさをn,標本平均をX,母標準偏差をσとすると、
XzσnmX+zσn式A
信頼度95%のとき、z=1.96 信頼度99%のどき、z=2.58 だった。

信頼度が95%のとき、式Aより、
X1.96σn  m  X+1.96σn
なので、
L1=(X+1.96σn)(X1.96σn)
L1=1.96σn×2

一方、信頼度99%の場合は、
X2,58σn  m  X+2.58σn
なので、
L2=(X+2.58σn)(X2.58σn)
L2=2.58σn×2

以上より
L2L1=2.58σn×21.96σn×2
約分して、
L2L1=2.581.961.3
となる。

解答チ:1, ツ:3

標本の大きさを4nとすると、信頼度95%の信頼区間は、式Aより、
X1.96σ4n  m  X+1.96σ4n
なので、
L3=(X+1.96σ4n)(X1.96σ4n)
L3=1.96σ4n×2
L3=1.96×σn

よって、
L3L1=1.96×σn1.96σn×2
約分して、
L3L1=12=0.5
である。

解答テ:0, ト:5