大学入試センター試験 2014年(平成26年) 本試 数学ⅡB 第4問 解説

問題を解く準備

図A
大学入試センター試験2014年本試 数学ⅡB第4問 解説図A

OK:DK=2:1D(0,0,3)なので、
K(0,0,2)

OL:AL=1:2A(3,0,0)なので、
L(1,0,0)

より、図Aができる。

図Aで、赤い四角形は平行四辺形。

(1)

LK=OKOL
なので、
LK=(0,0,2)(1,0,0)
LK=(1,0,2)式A

解答ア:-, イ:1, ウ:0, エ:2

KLMNは平行四辺形なので、対辺は平行で長さが等しい。
なので、
LK=MN

解答オ:3

問題文からM(3,3,s)N(t,3,3)なので、
MN=ONOM
MN=(t,3,3)(3,3,s)
MN=(t3,0,3s)

これがLKと等しいので、式Aより、
(t3,0,3s)=(1,0,2)
から、
{s=1t=2
である。

解答カ:1, キ:2

よって、Nの座標は
(2,3,3)
なので、FG
1:2
に内分する。

解答ク:2


ここまでで分かったことをまとめると、 LK=MN=(1,0,2) M(3,3,1) N(2,3,3) これを使ってLKLM|LK||LM|を求める。

LM=OMOL
なので、
LM=(3,3,1)(1,0,0)
LM=(2,3,1)

まずLKLMの内積だけど、
LKLM=(1,0,2)(2,3,1)
LKLM=12+03+21
LKLM=0
となり、LKLMなので、KLMNは長方形である。

解答ケ:0

|LK|=(1)2+02+22
|LK|=5

解答コ:5

|LM|=22+32+12
|LM|=14

解答サ:1, シ:4

以上より、四角形KLMNの面積Sは、
S=|LK|×|LM|
S=5×14
S=70

解答ス:7, セ:0

(2)

図B
大学入試センター試験2014年本試 数学ⅡB第4問 解説図B

図Aに、平面αと点Pを描きたしてみた。
緑の平面がαだけど、ややこしくなるのでxy平面より下の部分とyz平面より向こうの部分は省略してある。

復習

平面とベクトルaが垂直

平面上のベクトルb, caが垂直
b0, c0, bc

ab=ac=0
だった。

なので、
OPLK=OPLM=0

解答ソ:0

これを解こう。


OP=(p,q,r)
より、
OPLK=(p,q,r)(1,0,2)
OPLK=p+2r
OPLM=(p,q,r)(2,3,1)
OPLM=2p+3q+r

これが0なので、
{p+2r=02p+3q+r=0
上の式より、
p=2r式B

解答タ:2

これを下の式に代入して、
4r+3q+r=0
q=53r式C

解答チ:-, ツ:5, テ:3

問題文は、さらにOPPLを使えという。

まずPLを求めよう。
PL=OLOP
PL=(1,0,0)(p,q,r)
PL=(1p,q,r)

これとOPに式B・Cを代入して、
PL=(12r, 53r, r)
OP=(2r, 53r, r)式D

OPPLなので、OPPL=0だから、
(12r)2r(53r)2r2=0
両辺32倍して、
18r36r225r29r2=0
18r70r2=0
9r35r2=0
r(935r)=0
より、
r=0, 935

r=0のとき、
OP=(0,0,0)となるので、点Pは原点。
平面αは原点を通らないので、これは不適。
よって、
r=935式E

解答ト:9, ナ:3, ニ:5


もう少しだ。
式Eを式Dに代入して、
OP=(2935, 53935, 935)
OP=(3635, 3535, 3335)
なので、
|OP|=(3635)2+(3535)2+(3335)2
|OP|=(335)2(62+52+32)
|OP|=33570
である。

アドバイス

OPを求めるとき、y成分の3535を約分してないところがポイント。
どうせ後で2乗して、x成分・z成分とたし算をするので、分母が同じになったところで約分をやめる。
|OP| を求めるときも√の中は展開せず、まず因数分解。むだな計算はしないように。

解答ヌ:3, ネ:7, ノ:0, ハ:3, ヒ:5


さて、最後の設問だ。

図C
大学入試センター試験2014年本試 数学ⅡB第4問 解説図C

図Cの赤い三角錐の体積を求めよう。

復習

三角錐の体積Vは、
V=13×底面積×高さ
だった。

問題の指示通り、△LMN(赤い斜線の三角形)を底面とすると、底面積は四角形KLMNの半分なので、(1)より
底面積=702

高さは|OP|なので、
高さ=33570

以上より、三角錐OLMNの体積Vは、
V=1370233570
V=1
である。

解答フ:1