大学入試センター試験 2014年(平成26年) 本試 数学ⅠA 第2問 解説
ア~オ
二次関数のグラフ(平方完成)
①を平方完成して、
$y=x^{2}+2ax+a^{2}-a^{2}+3a^{2}-6a-36$
$y$$=(x+a)^{2}+2a^{2}-6a-36$
より、$G$の頂点の座標は
$\left(-a,\ 2a^{2}-6a-36\right)$ 式A
である。
解答ア:-, イ:2, ウ:6, エ:3, オ:6
$G$と$y$軸との交点の$x$座標は$0$なので、①に$x=0$を代入して、
$p=3a^{2}-6a-36$式B
(1)
二次方程式の解法
$p=-27$のとき、
$3a^{2}-6a-36=-27$
なので、
$3a^{2}-6a-9=0$
$a^{2}-2a-3=0$
$(a-3)(a+1)=0$
$a=3,\ -1$
である。
解答カ:3, キ:-, ク:1
77グラフの平行移動(1)
ケコは頂点の座標から考えよう。
$a=3$のとき、式Aより、
$G$の頂点は$\left(-3,\ -36\right)$式C
$a=-1$のとき、式Aより、
$G$の頂点は$\left(1,-28\right)$式D
式Dから式Cを引いて、
$(1,-28)-(-3,-36)=(4,8)$
となるので、
$x$軸方向に$4$
$y$軸方向に$8$
平行移動したものである。
解答ケ:4, コ:8
(2)
文字係数の放物線とx軸の共有点
二次関数のグラフと$x$軸との関係の問題では、通常は判別式を用いるが、今回は頂点の$y$座標がすでに分かっているので、それを用いる。
$G$のグラフは下に凸なので、$x$軸と共有点を持つためには、頂点の$y$座標が$0$以下であればよい。
よって、式Aより、
$2a^{2}-6a-36\leqq 0$
$a^{2}-3a-18\leqq 0$
$(a+3)(a-6)\leqq 0$
より、
$-3\leqq a\leqq 6$②
である。
解答サ:-, シ:3, ス:3, セ:3, ソ:6
別解
この部分を判別式で解くと、
$D=\left(2a\right)^{2}-4\cdot(3a^{2}-6a-36)\geqq 0$
$D=$$ 4\cdot\left\{a^{2}-\left(3a^{2}-6a-36\right)\right\}\geqq 0$
$D=$$-2a^{2}+6a+36\geqq 0$
$D=$$ a^{2}-3a-18\leqq 0$
$D=$$(a+3)(a-6)\leqq 0$
より、
$-3\leqq a\leqq 6$②
である。
解答サ:-, シ:3, ス:3, セ:3, ソ:6
定義域に制限がある場合の最大・最小
次は、②の範囲での式Bの最大最小の問題である。
確認のために、式Bと②をもう一度書いておく。
$p=3a^{2}-6a-36$式B
$-3\leqq a\leqq 6$②
変数が$x,y$じゃなくて$p,a$になっているだけで、普通の二次関数の最大最小の問題だ。
式Bのグラフを描くと、図Aのようになる。
図Aより、
$p$は$a=1$のとき最小となる。
最小値は、式Bに$a=1$を代入して、$-39$
解答タ:1, チ:-, ツ:3, テ:9
$p$は$a=6$のとき最大となる。
最大値は、式Bに$a=6$を代入して、$36$
解答ト:6, ナ:3, ニ:6
二次関数のグラフとx軸の共有点の関係
最後は、
$G$が$x$軸と共有点を持つ条件A
すべての共有点の$x$座標が$-1$より大きい条件B
をそれぞれ求め、数直線を描いて重なる部分が答えだ。
条件Aはすでに解決しているので、条件Bを求めよう。
このタイプの問題は、決まった解き方をするので憶えておこう。
復習
ポイントは、条件に合うグラフを描いて、
境目(この場合は$x=-1$)の$y$座標に注目する
グラフの軸が境目よりも右にあるか左にあるかを見る
こと。
さっそくやってみよう。
図Bに、条件に合うグラフを描いた。条件Aより$G$は$x$軸と共有点を持つので、そうでないグラフは描いてない。
図Bより、条件に合うグラフは、
境目(この場合は$x=-1$)の$y$座標が正条件B1
グラフの軸(この場合は$x=-a$)が境目より右条件B2
であることが分かる。
二次不等式の解法(1)
条件B1について、
①に$x=-1$を代入して、
$y=3a^{2}-8a-35$
これが正であればいいので、
$3a^{2}-8a-35 \gt 0$
$\left(3a+7\right)\left(a-5\right) \gt 0$
$a \lt -\displaystyle \frac{7}{3},\ 5 \lt a$式C
条件B2について、
$x=-a$が$x=-1$よりも右にあるので、
$-1 \lt -a$
$a \lt 1$式D
連立不等式の解法(二次)
この式C・Dと、
条件Aより、$-3\leqq a\leqq 6$式E
の重なる部分が答え。
数直線を描くと、
となる。
図Cより、解は
$-3\displaystyle \leqq a \lt -\frac{7}{3}$
である。
解答ヌ:-, ネ:3, ノ:3, ハ:1, ヒ:-, フ:7, へ:3