大学入試センター試験 2014年(平成26年) 本試 数学ⅡB 第1問 [1] 解説
(1)
はじめの方は図がなくても解けるけど、イメージがつかめている方がミスが少ないので、とりあえず描いてみた。
$\ell$に垂直で、点$\mathrm{P}\left(p,q\right)$を通る直線を$m$とすると、$m$の傾き$a$は、
復習
直線同士が垂直 $\Leftrightarrow$ 傾き同士をかけると$-1$
なので、
$\displaystyle \frac{4}{3}\times a=-1$
$a=-\displaystyle \frac{3}{4}$
となる。
よって、$\left(p,q\right)$を通る傾き$-\displaystyle \frac{3}{4}$の直線の方程式を求めればよいので、
$y-q=-\displaystyle \frac{3}{4}(x-p)$
$y=-\displaystyle \frac{3}{4}(x-p)+q$式A
解答ア:3, イ:4
$\ell$と$m$の交点は、式Aと$y=\displaystyle \frac{4}{3}x$の連立方程式を解いて、
$-\displaystyle \frac{3}{4}(x-p)+q=\frac{4}{3}x$
両辺を$12$倍して、
$-9x+9p+12q=16x$
$25x=9p+12q$
$x=\displaystyle \frac{9p-12q}{25}$
共通因数でくくって
$x\displaystyle $$\displaystyle =\frac{3}{25}(3p+4q)$式B
解答ウ:3, エ:4
問題文のマスから$y$座標は計算する必要がないけれど、ここでは求めておこう。
式Bを $y=\displaystyle \frac{4}{3}x$ に代入して、
$y=\displaystyle \frac{4}{3}\cdot\frac{3}{25}(3p+4q)$
$y\displaystyle $$\displaystyle =\frac{4}{25}(3p+4q)$
次は、点Pと$\ell$の距離。
公式
直線$ax+by+c=0$
と
点$(\alpha,\ \beta)$
の距離$d$は、
$d=\displaystyle \frac{\left|a\alpha+b\beta+c\right|}{\sqrt{a^{2}+b^{2}}}$
である。
これを使って解く。
直線の式は $y=\displaystyle \frac{4}{3}x$ より、$4x-3y=0$
点の座標は $(p,\ q)$
なので、距離$r$は
$r=\displaystyle \frac{\left|4p-3q\right|}{\sqrt{4^{2}+3^{2}}}$
$r\displaystyle $$\displaystyle =\frac{1}{5}\left|4p-3q\right|$①
である。
解答オ:4, カ:3
(2)
$r=q$なので、①より、
$\displaystyle \frac{1}{5}\left|4p-3q\right|=q$
$\left|4p-3q\right|=5q$
$4p-3q=\pm 5q$
$4p=8q,\ -2q$
$p=2q,\displaystyle \ -\frac{1}{2}q$
ここで、$p \gt 0,\ q \gt 0$ なので、
$p=2q$
である。
解答キ:2
求める円$C$は、中心$(2q,q)$、半径$q$であることが分かった。
なので、円$C$の方程式は
$(x-2q)^{2}+(y-q)^{2}=q^{2}$式C
と書ける。
円$C$は点$\mathrm{R}(2,2)$を通るので、
$(2-2q)^{2}+(2-q)^{2}=q^{2}$
$q^{2}-3q+2=0$
$(q-1)(q-2)=0$
$q=1,2$
これを式Cに代入して、
$(x-2)^{2}+(y-1)^{2}=1$
または
$(x-4)^{2}+(y-2)^{2}=4$
となる。
解答ク:2, ケ:1, コ:1, サ:4, シ:2, ス:4
(3)
ここまでの内容を整理すると、図Bのようになる。
図Bより、点Oは線分STの外にあり、OSの2倍がOT。
よって、点Oは線分STを$1:2$に外分する。
解答セ:4