大学入試センター試験 2011年(平成23年) 追試 数学ⅡB 第4問 解説

(1)

図A
大学入試センター試験2011年追試 数学ⅡB第4問 解説図A

図Aで、
QX=OXOQ=apq である。

解答ア:a

QXOPより
QXOP=0
なので、
(apq)p=0
a|p|2pq=0
とかける。

問題文より|p|=4pq=12なので、上の式は
42a12=0
a=34
となる。

解答イ:3, ウ:4

よって、
OX=34p
だから、
RXOP=(OXOR)OP=(34pr)p=34|p|2rp ここで、|p|=4rp=12なので、
RXOP=344212=0
である。

解答エ:0


同様に、OY=bqとすると、
PY=OYOP=bqp とかける。

PYOQより PYOQ=0 なので、
(bqp)q=0
b|q|2pq=0
とかける。

|q|=32pq=12なので、上の式は
(32)2b12=0
b=23
となるから、
OY=23q
である。

解答オ:2, カ:3

よって、
RYOQ=(OYOR)OQ=(23qr)q=23|q|2qr ここで、|q|=32qr=12なので、
RYOQ=23(32)212=0
である。

解答キ:0

(2)

図B
大学入試センター試験2011年追試 数学ⅡB第4問 解説図B

さて、次は見慣れた交点へのベクトルの問題だ。
図Bのように
QH:XH=1u:u PH:YH=v:1v とすると、
OH=(1u)OX+uOQ=34(1u)p+uq OH=(1v)OP+vOY=(1v)p+23vq なので、連立方程式
{34(1u)=1vu=23v
ができる。これを解く。

下の式を上の式に代入して、
34(123v)=1v
両辺を4倍して、
3(123v)=4(1v)
32v=44v
v=12

これを式Aに代入して、
OH=(112)p+2312q=12p+13q となる。

解答ク:1, ケ:2, コ:1, サ:3


図C
大学入試センター試験2011年追試 数学ⅡB第4問 解説図C

次は、平面と直線との交点へのベクトル。
図Cのように、OKを緑のルートと青いルートから2通りに表そう。


緑のルート

まず、緑のルートから。
OK=OH+HK
だけど、HK=tHRとおくので、
OK=OH+tHR式C
とかける。
ここで、HR=OROHなので、式Cは
OK=OH+t(OROH)=(1t)OH+tOR となる。

アドバイス

結局、
HK:RK=t:1t
とおいたのと同じ式になるけど、問題文の流れに乗ると上のような考えになる。

これに式BとOR=rを代入して、
OK=(1t)(12p+13q)+tr
である。

解答シ:1

この式は、もうちょっと計算して
OK=1t2p+1t3q+tr式D
としておこう。


青いルート

次は、青いルートだ。
OK=OP+PK式E
とする。
PKは平面α上のベクトルなので、同じ平面α上のベクトルPZPQを使って
PK=kPZ+lPQ
とかける。

なので、式Eは
OK=OP+kPZ+lPQ=OP+k(OZOP)+l(OQOP)=p+k(srp)+l(qp)=p+ksrkp+lqlp=(1kl)p+lq+ksr と変形できる。


緑のルート=青いルート

式D=式Fより、
{1t2=1kl1t3=lt=ks
となる。
この連立方程式からの式を作るのだけど、の式にはstがあってklがない。
なので、klを消去する方針で。

真ん中の式を上の式に代入して、
1t2=1k1t3
k=11t31t2

途中式 k=62(1t)3(1t)6=65(1t)6
k=1+5t6
これを下の式に代入して、
t=1+5t6s
6t=s+5st
(65s)t=s
t=s65s式G
である。

解答ス:6, セ:5


PZORが垂直ならば、
PZOR=0
なので、
(OZOP)OR=0
(srp)r=0
s|r|2pr=0
となる。
|r|=27pr=12なので、上の式は
s(27)212=0
s=12(27)2=37 となる。

解答ソ:3, タ:7

これを式Gに代入して、
t=376537
分母分子を7倍して、
t=37653
分母分子を3で割って、
t=1725=19 である。

解答チ:1, ツ:9