大学入試センター試験 2011年(平成23年) 追試 数学ⅠA 第1問 [1] 解説
ア~オ
$A=\sqrt{2}xy-2\sqrt{5}x+2\sqrt{5}y-10\sqrt{2}$式A
を
$a(x-\alpha)(x-\beta)$
の形に因数分解する。
まず、$xy$の係数の$\sqrt{2}$を共通因数とする。
式Aを
$A=\sqrt{2}xy-\sqrt{2}^{2}\sqrt{5}x+\sqrt{2}^{2}\sqrt{5}y-10\sqrt{2}$
として、$\sqrt{2}$でくくると、
$A=\sqrt{2}(xy-\sqrt{2}\cdot\sqrt{5}x+\sqrt{2}\cdot\sqrt{5}y-10)$
$A$$=\sqrt{2}(xy-\sqrt{10}x+\sqrt{10}y-\sqrt{10}^{2})$
となる。
この式の$()$内を、$x$がある項とない項に分けて、それぞれ共通因数を出すと
$A=\sqrt{2}\{(xy-\sqrt{10}x)+(\sqrt{10}y-\sqrt{10}^{2})\}$
$A$$=\sqrt{2}\{x(y-\sqrt{10})+\sqrt{10}(y-\sqrt{10})\}$
$()$内は等しいので、$y-\sqrt{10}=M$とおくと、
$A=\sqrt{2}(xM+\sqrt{10}M)$
$A$$=\sqrt{2}(x+\sqrt{10})M$
$M$をもとに戻して、
$A=\sqrt{2}(x+\sqrt{10})(y-\sqrt{10})$式A'
である。
解答ア:2, イ:1, ウ:0, エ:1, オ:0
(1)
式A'に$y=x-6$を代入すると、
$A=\sqrt{2}(x+\sqrt{10})(x-6-\sqrt{10})$
$A$$=\sqrt{2}(x+\sqrt{10})\{x-(6+\sqrt{10})\}$
と書ける。
このグラフは図Aのようになるので、$A \lt 0$のときの$x$の範囲は
$-\sqrt{10} \lt x \lt 6+\sqrt{10}$
である。
解答カ:1, キ:0, ク:6, ケ:1, コ:0
(2)
式A'より、
$\displaystyle \frac{1}{A}=\frac{1}{\sqrt{2}(x+\sqrt{10})(y-\sqrt{10})}$
と書ける。
これに$x=3$,$y=4$を代入して、
$\displaystyle \frac{1}{A}=\frac{1}{\sqrt{2}(3+\sqrt{10})(4-\sqrt{10})}$
$\displaystyle \frac{1}{A}$$\displaystyle =\frac{1}{\sqrt{2}(12+\sqrt{10}-10)}$
$\displaystyle \frac{1}{A}$$\displaystyle =\frac{1}{\sqrt{2}(2+\sqrt{10})}$
となる。
この分母を有理化する。
分母分子に$\sqrt{2}$をかけて、
$\displaystyle \frac{1}{A}=\frac{\sqrt{2}}{2(2+\sqrt{10})}$
さらに、分母分子に$2-\sqrt{10}$をかけて、
$\displaystyle \frac{1}{A}=\frac{\sqrt{2}(2-\sqrt{10})}{2(2+\sqrt{10})(2-\sqrt{10})}$
途中式
$\displaystyle \frac{1}{A}$$\displaystyle =\frac{2\sqrt{2}-\sqrt{20}}{2(4-10)}$
$\displaystyle \frac{1}{A}$$\displaystyle =\frac{2\sqrt{2}-2\sqrt{5}}{2(-6)}$
$\displaystyle \frac{1}{A}$$\displaystyle =\frac{\sqrt{2}-\sqrt{5}}{-6}$
である。
解答サ:5, シ:2, ス:6