大学入試センター試験 2011年(平成23年) 本試 数学ⅡB 第4問 解説

ア~カ

図A
大学入試センター試験2011年本試 数学ⅡB第4問 解説図A

図Aで、
OD=OA+AD=a+AD ここで、ABCDは長方形なので、
AD=BC=OCOB=cb となるから、式Aは
OD=a+cb=ab+c と表せる。

解答ア:a, イ:b

AL=OLOA=OLa ここで、OL=13ODなので、
OL=13(ab+c)
となるから、式Bは
AL=13(ab+c)a=(131)a13b+13c=23a13b+13c と表せる。

解答ウ:2, エ:3, オ:1, カ:1

キ~セ

図B
大学入試センター試験2011年本試 数学ⅡB第4問 解説図B

ANを、AN=sAL+tAMと表す。
ALは式Cで求めてあるけど、AMがまだだ。
なので、まずAMから始めよう。

AM=OMOA=OMa ここで、OM=12OBなので、
OM=12b
となるから、式Dは
AM=12ba式E
と表せる。

AN=sAL+tAM
に式C,式Eを代入して、
AN=s(23a13b+13c)+t(12ba)

途中式 AN=23sa13sb+13sc+12tbta=23sata13sb+12tb+13sc
AN=(23st)a+(13s+12t)b+13sc

ここで、ON=OA+ANなので、
ON=a+AN
これに式Fを代入して、
ON=a+(23st)a+(13s+12t)b+13sc=(123st)a+(13s+12t)b+13sc となる。

解答キ:1, ク:2, ケ:3, コ:3, サ:2, シ:3

また、点Nは辺OC上にあるので、
ON=kOC=kc とかける。

式G=式Hより、
{123st=013s+12t=013s=k
である。

この連立方程式を解くんだけど、にあたるのはkだから、kを求める方針で。

一番下の式を上の2つに代入して、まずsを消そう。
{12kt=0k+12t=0
下の式を2倍して上の式と加減法をすると、tも消える。

12kt=0
+)2k+t=0
14k=0

よって、
k=14
である。

解答ス:1, セ:4

ソ~ト

ab=|a||b|cosAOB式I
問題文より、|a|=|b|=1である。
また、cosAOBは、OABに余弦定理を使って、
AB2=OA2+OB22OAOBcosAOB
cosAOB=OA2+OB2AB22OAOB=1+1(2r)2211=24r22=12r2

これを式Iに代入して、
ab=11(12r2)=12r2 となる。

解答ソ:1, タ:2

別解

図C
大学入試センター試験2011年本試 数学ⅡB第4問 解説図C

cosAOBは、2倍角の公式を使っても求められる。
図Cのように、Oから辺ABに下ろした垂線の足をHとする。
OABOA=OB=1の二等辺三角形なので、AH=BH=rとなる。

直角三角形OAHにおいて、AOH=θとすると、
sinθ=AHOA=r1=r である。

AOH=θよりAOB=2θなので、
cosAOB=cos2θ=12sin2θ=12r2 となる。

思いつけば、余弦定理よりも計算は楽かも知れない。

OB:BC:CO=1:2:3より、OBCBOC=90の直角三角形。
よって、OBOCなので、
bc=0
である。

解答チ:0


ac=|a||c|cosAOC式J

cosAOCは、OACに余弦定理を使って、
AC2=OA2+OC22OAOCcosAOC
cosAOC=OA2+OC2AC22OAOC式K

ここで、OA=1OC=3である。
また、AC2は、辺の長さが2r2の長方形ABCDの対角線なので、三平方の定理より
AC2=AB2+BC2=(2r)2+22=4r2+4

これを式Kに代入して、
cosAOB=1+3(4r2+4)213=4r223=2r23

これと、|a|=1|c|=3を式Jに代入して、
ac=13(2r23)=2r2 である。

解答ツ:-, テ:2


ON=14c OM=12b なので、
MN=ONOM=14c12b である。

また、式Eより、
AM=12ba
であるから、
AMMN=(12ba)(14c12b)=18bc14|b|214ac+12ab これにツテを代入して、
AMMN=180141214(2r2)+12(12r2)=14+12r2+12r2=1412r2 となる。

AMMNのとき、AMMN=0なので、
1412r2=0
r2=12
r=±12
0<rなので、
r=12
となる。

AB=2rなので、
AB=22=2 である。

解答ト:2