大学入試センター試験 2011年(平成23年) 本試 数学ⅠA 第1問 [2] 解説
(1)
$q\Rightarrow p$の反例なので、$q$に当てはまって$p$に当てはまらないものを選べばよい。
⓪は、$p$にも$q$にも当てはまるのでダメ。
①も、$p$にも$q$にも当てはまるのでダメ。
②は、$p$にも$q$にも当てはまらないのでダメ。
③は、$q$には当てはまるが$p$には当てはまらないので、これが答えだ。
解答チ:3
(2)
$p\Rightarrow q$の対偶は$\overline{q}\Rightarrow\overline{p}$だけど、
$\overline{q}$は
$\overline{|a+b| \lt 1\ \cup\ |a-2b| \lt 2}$
ド・モルガンの法則より、
$\overline{|a+b| \lt 1} \cap\ \overline{|a-2b| \lt 2}$
$|a+b|\geqq 1 \cap\ |a-2b|\geqq 2$
なので、④
解答ツ:4
$\overline{p}$は
$\overline{(a+b)^{2}+(a-2b)^{2} \lt 5}$
$(a+b)^{2}+(a-2b)^{2}\geqq 5$
なので、⑦
解答テ:7
である。
(3)
(1)より、$p\Leftarrow q$は×。
(2)より、$p\Rightarrow q$の対偶は
$$
\begin{align}
&|a+b|\geqq 1 \cap\ |a-2b|\geqq 2\\
&\hspace{100px} \Rightarrow\ (a+b)^{2}+(a-2b)^{2}\geqq 5
\end{align}
$$
なので、○。
もとの命題と対偶の真偽は一致するので、
$p\Rightarrow q$も○。
以上より、
$p\Rightarrow q$ ○
$p\Leftarrow q$ ×
となるから、十分条件である。
解答ト:2
アドバイス
必要条件・十分条件の問題は、集合の大小で考える方がおすすめ。文字が$a$,$b$の2種類あるときは、それぞれ$x$,$y$と考えて領域をつくり、その大小で考えるのがおすすめ。
だけど、この問題では、数Ⅲを使わないと領域のグラフが描けない。
そのため、ここでは、一般的な
$p\Rightarrow q$ ○
$p\Leftarrow q$ ×
なので、十分条件
っていう解き方をした。
問題文がていねいに誘導してくれているので、流れに乗って解こう。