大学入試センター試験 2014年(平成26年) 追試 数学ⅡB 第3問 解説

解説

①にn=1, a1=4を代入して、
a2=14(1+1)4+3+3
a2=8

解答ア:8

①にn=2, a2=8を代入して、
a3=14(1+12)8+32+3
a3=14328+32+3
a3=3+32+3
a3=12

解答イ:1, ウ:2

①にn=3, a2=12を代入して、
a4=14(1+13)12+33+3
a4=144312+33+3
a4=4+33+3
a4=16

解答エ:1, オ:6

より、{an}={4, 8, 12, 16, }
となるので、
an=4n
と推定できる。

解答カ:1


キ・クは、真面目に帰納法を考えていると時間もかかるし、この部分だけ作ろう。

復習

数学的帰納法とは、a,nを整数として、
Aa以上のすべてのnで成り立つことを、 An=aのときに成り立つ An=kのときに成り立つと仮定すると、n=k+1のときにも成り立つ ことにより証明する方法だった。

この問題にあてはめると、
an=4nがすべての自然数について成り立つことを、 an=4nn=1のときに成り立つ an=4nkのときに成り立つと仮定すると、n=k+1のときにも成り立つ によって証明するはずだ。

キは「an=4nn=k+1のときにも成り立つ」ことを示す部分なので、an=4nn=k+1を代入して、
an+1=4(k+1)=4k+4

解答キ:3

クは「n=k+1のときにも成り立つ」の文章だから、

解答ク:0


以上より、an=4nである。
この数列の初項から第n項までの和Snは、
等差数列の和の公式から、
Sn=12n(a1+an)
としてもよいし、
Σを使って
Sn=k=1n4k
としてもよい。
どちらの方法をとっても手間はほとんど変わらず、
Sn=2n2+2n
となる。

解答ケ:2, コ:2


④と①を辺々引いて、
)bn+1=14(1+1n)bn+3n+3
)an+1=14(1+1n)an+3n+3
bn+1an+1=14(1+1n)(bnan)式A

ここで、
cn=bnann
とおくので、
{bnan=ncnbn+1an+1=(n+1)cn+1

これを式Aに代入して、
(n+1)cn+1=14(1+1n)ncn
(n+1)cn+1=14n+1nncn
cn+1=14cn
となるので、{cn}は、
初項b1a1=74=3
公比14
の等比数列である。

解答サ:3, シ:1, ス:4

一般項は、
cn=3(14)n1
cn=34n1式B
となる。

解答セ:3, ソ:4, タ:1


以上からbnを求めると、問題文のマスから
bn=4n+3n4n1
となる。

ちゃんと計算すると、
⑤に②・式Bを代入して、
34n1=bn4nn
両辺にnをかけて、
bn4n=3n4n1
4nを移項して、
bn=4n+3n4n1
である。


次は{bn}の和と見せかけて、それはただの前フリで、実は違うものを求める問題。

Un=k=1nkckとおき、Unを求める。
式BをUnの式に代入して、
Un=k=1nk34k1
Un=k=1n3k(14)k1
だけど、こんなΣの公式はない。

アドバイス

Σの式で行き詰まったら、項を並べて書いてみよう。


見にくいので、14=rとして書く。
Un=3r0+6r1+9r2+
       +3(n1)rn2+3nrn1式C
どこかで見た形になった。(等差数列×等比数列)の和の問題だ。
なので、お約束の解き方をしよう。

式Cの両辺にrをかけて、
rUn=3r1+6r2+9r3+
       +3(n1)rn1+3nrn式C'

式Cから式C'を辺々引いて、
UnrUn=3r0+(63)r1+(96)r2+
              +{3n3(n1)}rn13nrn
UnrUn=3+3r+3r2++3rn13nrn
下線部は、一般項3rn1、項数nの等比数列なので、
UnrUn=k=1n3rk13nrn
rをもとにもどして、
Un14Un=k=1n3(14)k13n(14)n
問題文のマスに合う形になおして、
Un14Un=k=1n34k13n4n式D

解答チ:3, ツ:3

Σの公式から、式Dはさらに、
Un14Un=3114n1143n4n
(114)Un=3114n343n4n
34Un=3(114n)433n4n
Un=3(114n)42323n4n43
Un=4234234n3n434n
Un=1633n+434n1
となる。

解答テ:1, ト:6, ナ:3, ニ:3, ヌ:4, ネ:4