大学入試センター試験 2012年(平成24年) 本試 数学ⅠA 第4問 解説
ア~ウ
9枚から5枚取り出すので、
である。
解答ア:1, イ:2, ウ:6
(1)
5のカードが含まれているので、1枚の5と、それ以外のカードが4枚出ればよい。
5の出かたは1通り。
それ以外のカード4枚の出かたは
である。
解答エ:7, オ:0
5のカードが含まれないので、5以外のカードから5枚取り出せばよいから、
となる。
解答カ:5, キ:6
別解
「5のカードが含まれない」の余事象は「5のカードが含まれる」なので、全体の場合の数からエオの数を引けば、カキが求められる。
よって、
である。
解答カ:5, キ:6
(2)
得点が0点となるのは、5が出ないときなので、確率は
である。
解答ク:4, ケ:9
アドバイス
確率の計算のときには、上の例のように、かけ算を済ませた後の答を使うよりも、かけ算前の形を使った方が約分が楽なことが多い。
上の計算を、かけ算を済ませた後のアイウおよびカキの値を使って行うと、
を約分することになる。
分母分子を
さらに
となるのだけれど、式A→アイウ,式B→カキの計算で
ムダな計算だし、ミスも招くかも知れない。
確率の計算のときには、基本的にはかけ算前の形を使おう。
得点が1点になるのは
5が出る。
5より小さい数字のカードが出ない。
5より大きい数字のカードが4枚出る。
→6,7,8,9の4枚から4枚出る。
とき。
5の出かたは1通り。
それ以外のカード4枚の出かたは
である。
解答コ:1, サ:1, シ:2, ス:6
アドバイス
この場合は約分できないのは明らかなので、式Aではなく、かけ算後の値を使った。
得点が2点になるのは、
5が出る。
5より小さい数字のカードが1枚出る。
→1,2,3,4の4枚から1枚出る。
5より大きい数字のカードが3枚出る。
→6,7,8,9の4枚から3枚出る。
とき。
5の出かたは1通り。
それ以外のカード4枚の出かたは
である。
解答セ:8, ソ:6, タ:3
得点が3点になるのは、
5が出る。
5より小さい数字のカードが2枚出る。
→1,2,3,4の4枚から2枚出る。
5より大きい数字のカードが2枚出る。
→6,7,8,9の4枚から2枚出る。
とき。
5の出かたは1通り。
それ以外のカード4枚の出かたは
である。
解答チ:2, ツ:7
5より小さい数字のカードと、5より大きい数字のカードは同じ枚数なので、
5より小さいカードが0枚、5より大きいカードが4枚出る場合の数
5より小さいカードが4枚、5より大きいカードが0枚出る場合の数
は等しい。
また、
5より小さいカードが1枚、5より大きいカードが3枚出る場合の数
5より小さいカードが3枚、5より大きいカードが1枚出る場合の数
も等しい。
なので、
得点が1点の確率と、得点が5点の確率は等しい。
得点が2点の確率と、得点が4点の確率は等しい。
ことが分かる。
以上から期待値を求める表をつくると、
得点 | 0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 計 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
確率 | 分子 | |||||||
分母 | すべて |
表Aより、求める期待値は、
である。これを計算する。
このくらいの数なら分子は展開してもいいんだけれど、練習のために因数分解して解いてみよう。
数学の計算の基本は因数分解である。「何となく展開」はダメ。
となる。
解答テ:5, ト:3