大学入試センター試験 2013年(平成25年) 本試 数学ⅠA 第3問 解説

ア~ツ

図A
大学入試センター試験2013年本試 数学ⅠA第3問 解説図A

△AOPは直角三角形で、AO=3OP=1なので、三平方の定理より
AP2=32+12
AP2=10

0<APだから、
AP=10

解答ア:1, イ:0

APとODの交点をFとすると、
AFOAFDだから、
OD=2OF

また、∠AFO=∠AFDなので、∠AFO=∠Rとなり、
△AOP∽△AFO。

よって、
OF:PO=AO:AP
OF:1=3:10
OF=310

以上より、
OD=610
OD=3105

解答ウ:3, エ:1, オ:0, カ:5


これで、△AODの3辺の長さが分かった。
キクは、3辺の長さが分かっている三角形の、角のcosを聞いているので、余弦定理を使おう。

余弦定理より、
OD2=AO2+AD22AOADcosOAD
(3105)2=32+32232cosOAD
cosOAD=45

解答キ:4, ク:5

別解

数学Ⅱの範囲になるけど、2倍角の公式を使う方法もある。
APは∠OADの二等分線なので、
OAD=2OAP
△AOPは直角三角形で、3辺の長さが分かっているから、∠OAPのsincosも分かり、
sinOAP=OPAP=110
cosOAP=AOAP=310

で、2倍角の公式だ。

cosOAD=cos2OAPsin2OAP
cosOAD=(310)2(110)2
cosOAD=45

解答キ:4, ク:5

△ABCは直角三角形で、∠Aのcos45
よって、
ACAB=45
AC=45AB
より、
AC=456
AC=245

解答ケ:2, コ:4, サ:5


△ABCの面積は、cosOADからsinOADを求め、
12ABACsinOAD
としてもいいけど、今回は∠ACBが直角なので、BC=高さを求めた方が楽。

AB:AC=5:4
なので、三平方の定理を使うまでもなく、
AB:AC:BC=5:4:3
よって、
BC=35AB
BC=356
BC=185

△ABC=12ACBC なので、
△ABC=12245185
△ABC=24595式A
△ABC=21625式A'

解答シ:2, ス:1, セ:6, ソ:2 , タ:5

復習

三角形の内接円の半径を求める公式はひとつしかなくて、
S=12r(a+b+c)式B
だった。

面積が分かっていて、内接円の半径を聞かれているので、この公式を使おう。
式A・Bより、内接円の半径をrとすると、
12r(6+245+185)=24952式C
24325r=24952
r=2495225243
r=325
r=65

解答チ:6, ツ:5

アドバイス

式Cを作るとき、△ABCの面積は式A'ではなく式Aを使った。
AB:AC:BC=5:4:3から、AB+AC+BC=3ACなので、AB+AC+BC=245×3
これが頭にあれば、式Cの左辺を作っている段階で24で割り切れることが分かっている。
とすると、右辺は、24×9を展開した後の式A'を使うより、展開前の式Aの方が計算が有利だ。

一般的に、かけ算・割り算の式で、計算する要素が多い場合は、部分的に計算した式A'のような数を使うと不利なことが多い。
同様に、分母が無理数の分数も、有理化する前の形を使った方が、計算が楽になることが多い。

(1)

図B
大学入試センター試験2013年本試 数学ⅠA第3問 解説図B

直線に接する円の中心間の距離の問題。定期テストなんかでおなじみの問題だ。
円QとBCの接点をS、円RとAEの接点をTとすると、△ABC・△CEAともに直角三角形で、ABCCEAなので、円Qと円Rは合同で、SQRTはこの順に一直線上にある。

このとき、ケコサより、
ST=AC=245
チツより、
SQ=TR=65

よって、
QR=ST(SQ+TR)
QR=245(65+65)
QR=125

解答テ;1, ト:2, ナ:5

なので、
円Qの半径=円Rの半径=rとすると、
QR=r+r
であることが分かる。

よって、円Qと円Rは外接する。

解答ニ:2

(2)

図C
大学入試センター試験2013年本試 数学ⅠA第3問 解説図C

点QからACに下ろした垂線の足をUとすると、
△AOP∽△AUQ
なので、
AQ:AP=QU:PO

QUは円Qの半径なので、
AQ:10=65:1
AQ=6105

解答ヌ:6, ネ:1, ノ:0, ハ:5

PQは、AQAPと考えても、AP×(651)と考えても、
PQ=105

解答ヒ:1, フ:0, ヘ:5

より、
PQ<円Pの半径<円Qの半径
となるので、
PもQも他方の円の内部にある。

解答ホ:2