大学入試センター試験 2015年(平成27年) 旧課程 旧課程 追試 数学ⅡB 第5問 解説

(1)

199
相関関係

Aの値は、平均値から計算するより、相関図にあって点数表にないデータを探した方が早い。
(X, Y)=(5, 7)の点が、点数表にないデータなので、
A=5
B=7
である。

解答ア:5, イ:7

C, D, Eは地味に計算しよう。

188
データの代表値

平均値は、7を仮平均にすると、
C=7+(0+0+8+15+3+44+3+0)10=7+1010=8 となる。

解答ウ:8, エ:0

中央値は、データの小さい方から5番目と6番目の平均なので、78の平均。
よって、
D=7.5
である。

解答オ:7, カ:5

分散は、平均値が整数なので、x2(x)2をするよりも、定義通り求めた方が楽かも。

復習

分散の定義は、
「偏差の2乗の平均」
つまり、
(値-平均)2の和データの大きさ
だった。

193
分散と標準偏差

なので、
E=110{(78)2+(78)2+(1582)+(882)+(282)+(1082)+(1182)+(382)+(1082)+(782)}

途中式 E=(1+1+49+0+36+4+9+25+4+1)10=13010
E=13
である。

解答キ:1, ク:3, ケ:0, コ:0

XYの相関については、選択肢が 正の相関関係がある 相関関係はほとんどない 負の相関関係がある とおおざっぱなので、相関係数を求めるまでもない。
相関図の点が、左下から右上に連なっているように見えるので、正の相関がある。

解答サ:0

(2)

10人のxの和をSx、10人のyの和をSyとすると、
xの平均値は、Sx10
yの平均値は、Sy10
また、10人のvの和はSx+Syなので、平均値は、
Sx+Sy10=Sx10+Sy10
となる。
以上より、vの平均値=xの平均値+yの平均値。
よって、
vの平均値=9.0+8.0=17.0

解答シ:1, ス:7, セ:0

188
データの整理

vが平均以上の人数は数えるしかない。
問題用紙の得点表に書きたして表Aをつくり、数えると、v17以上は6人。

表A
番号 ゲームX ゲームY v w
1 8 7 15 1
2 10 7 17 3
3 13 15 28 -2
4 9 8 17 1
5 3 2 5 1
6 11 10 21 1
7 11 11 22 0
8 5 3 8 2
9 15 10 25 5
10 5 7 12 -2
平均値 9 8
中央値 9.5 7.5
分散 13 13

解答ソ:6


vwの相関図だけど、表Aからw2から5の間に収まっているのが分かる。
なので、0・1・2は×。

解答タ:3


と、ここでvwの相関係数を求めよという問題が来た。本番のセンター試験で、時間に余裕がなければ、この問題は捨てた方が吉。焦っているときに面倒な計算をすると間違えたりするし、動揺もする。頑張って時間を使っても3点だし、他で点をとった方が効率がいいです。

相関係数は、地道に計算するしかない。

復習

相関係数は、
共分散svw=1n{(v1v)(w1w)+(v2v)(w2w)++(vnv)(wnw)}
を、それぞれの変数の標準偏差の積で割ったものだった。
一応確認すると、標準偏差は分散の正の平方根のこと。

199
相関係数

で、共分散から始めよう。
まずv, wの平均値を求め、それを使って生徒ごとにvの偏差(vv)wの偏差(ww)を求め、さらに2つの偏差の積(vv)(ww)まで出したのが表Bである。

あとは、右端の列:(vv)(ww)の平均値を求めれば、それが共分散だ。

右端の列の和は、
3359+32+15=0
なので、平均値も0
つまり、共分散は0である。
当然、共分散を標準偏差の積で割っても0
よって、相関係数は0となる。

表B
v w vv ww (vv)(ww)
1 15 1 -2 0 0
2 17 3 0 2 0
3 28 -2 11 -3 -33
4 17 1 0 0 0
5 5 1 -12 0 0
6 21 1 4 0 0
7 22 0 5 -1 -5
8 8 2 -9 1 -9
9 25 5 8 4 32
10 12 -2 -5 -3 15
平均値 17 1

解答チ:0, ツ:0, テ:0, ト:0


最後は標準偏差の大きさの問題だ。
標準偏差は、データの散らばりを表す値で、おおざっぱに言って「平均してどのくらい平均値からずれているか」を示している。
ちゃんと言うと、これは平均偏差の説明で標準偏差とはちょっと違うけど、センター試験対策としては大丈夫。
ここでは、標準偏差が大きいほど、データの散らばりが大きいということを憶えておこう。

で、相関図3を見ると、vの散らばりの方がwの散らばりよりもかなり大きい。
なので、
Sv>Sw
である。

解答ナ:1