数学Ⅱ : 微分・積分の考え 16公式の利用

例題

y=12x212x1のグラフをCy=12x+12のグラフをとするとき、Cy軸で囲まれた図形のうち、1xの部分の面積を求めなさい。

アドバイス

最初に、16公式の復習をしておこう。
16公式は定積分の計算を簡単にする方法で、

公式

αβ(xα)(xβ)dx=16(βα)3

だった。

これだけじゃ分かりにくいので、ちょっと補足しておく。

6分の1公式の利用 解説図

図のような、二次関数と直線、または二次関数と二次関数で囲まれたオレンジ色の部分の面積S
S=aαβ(x2+bx+c)dx
の形で表せるときを考える。

この式は必ず
S=aαβ(xα)(xβ)dx
と因数分解でき、さらに16公式によって
S=a{16(βα)3}
とかける。

この16公式が使えると、積分の計算がとても楽になる。なので、16公式が使える形に持ってゆくことがポイントだ。

問題を解く準備

問題を解く前に、まずグラフを描こう。

Cの式は
y=12x212x1
y=12(x2x2)
y=12(x+1)(x2)式A
と因数分解できるので、Cx軸と(1,0)(2,0)で交わる。

Cの式との式を連立方程式にして解くと、式Aより、
12(x+1)(x2)=12x+12

途中式 12(x+1)(x2)=12(x+1)
(x+1)(x2)(x+1)=0
(x+1){(x2)1}=0
(x+1)(x3)=0
となるので、Cx=1,3で交わる。

以上より、Cのグラフは図Aのようになる。

図A
6分の1公式の利用 解説図A

グラフが出来たところで、問題を解こう。

解法1

面積を求める図形は、図Bの赤い線で囲んだ範囲だ。この面積をSとする。

図B
6分の1公式の利用 解説図B

普通に積分して解くと、こんな感じになる。

S=13{(12x+12)(12x212x1)}dx
S=1312{(x+1)(x2x2)}dx
S=1213(x+1x2+x+2)dx
S=1213(x2+2x+3)dx
S=12[x33+x2+3x]13
S=1213[x3+3x2+9x]13
S=16{(33+332+93)(1+3+9)}
S=16(2711)
S=166
S=83

解答83

解法2

次に、面積を求める図形を図Cのように分解してみよう。

図C
6分の1公式の利用 解説図C

緑色の部分の面積をT,空色の部分の面積をUとすると、問題の面積S
S=T+U式B
である。

Tは底辺1(1)=2,高さ31=2の三角形の面積なので、
T=12×2×2=2式C

Uは積分して求めるのだけど、16公式が使える。
図Cの緑の直線をmとし、グラフの式をy=ax+bとする。abの値を求める必要はない。

UCmに囲まれた部分の面積なので、
U=13{(ax+b)(12x212x1)}dx
U=1312{(2ax+b)(x2x2)}dx
U=1213(2ax+bx2+x+2)dx
U=1213{x2+(2a+1)x+(2+b)}dx
U=1213{x2(2a+1)x(2+b)}dx
この式の赤い部分には16公式が使える。よって、
U=12{16(31)3}
U=2326
U=23式D

式B,C,Dより、
S=2+23=83
である。

解答83

アドバイス

今回は積分区間の両端が整数だったので、解法1と解法2であまり計算量の差が出なかった。
しかし、区間端が分数なんかだったりすると、解法1のように真っ正直に解くと、大変な計算をするはめになることが多い。
なので、二次関数や直線で囲まれた面積を求める場合には、16公式が使える形にもってゆけないか、考える習慣を身につけてほしい。

解法3

実はこの問題に限っては、もっと簡単な解法がある。
一応解説するけれど、使える場合が非常に限られるので、センター試験だけ解ければいいひとは読まなくていいです。

図Dを見てもらうと、Sの左端は直線x=1だけど、このx=1Cの2つの交点のx座標のちょうど真ん中だ。二次関数と直線に囲まれた図形の場合に限り、このような直線は図形の面積を二等分する。つまり、図Dの赤で囲んだ部分の面積は、オレンジの部分の面積の半分である。

図D
6分の1公式の利用 解説図D

これが分かれば話は簡単。
オレンジの部分の面積をVとすると、
S=12V
なので、
S=1213{(12x+12)(12x212x1)}dx
S=121312{(x+1)(x2x2)}dx
S=121213(x+1x2+x+2)dx
S=1413(x22x3)dx
この式の赤い部分には16公式が使える。よって、
S=14{16{3(1)}3}
S=4346
S=83
である。

解答83

アドバイス

この方法は、
図形が2次関数と直線で出来ていること 積分範囲が、図形のx方向の真ん中から端っこまで のときしか使えないことに注意してほしい。